公的年金の積立金を市場運用する年金積立金管理運用独立行政法人(以下、GPIF)はこのほど、「2013年度業務概況書」を発表した。それによると、2013年度の運用結果は10兆2,207億円の黒字となり、運用益は過去最高だった2012年度(11兆2,222億円)に続き、2年連続で10兆円を上回った。黒字は3年連続。

運用利回りは8.64%。運用益の内訳は、外国株式が4兆7,387億円(運用利回り32.00%)で最も多く、以下、国内株式が3兆1,855億兆円(同18.09%)、外国債券が1兆7,777億円(同14.93%)、国内債券が3,653億円(同0.60%)、財投債が1,522億円(同1.58%)、短期資産が13億円(同0.07%)と続いた。

2013年度収益額(出典:年金積立金管理運用独立行政法人Webサイト)

2013年度末の運用資産額は前年度末比6兆1,118億円増の126兆5,771億円。年金特別会計への寄託金の償還などをおこなったものの、全資産において収益額がプラスとなった。

年金積立金の自主運用を開始した2001年度から2013年度までの累積運用額は35兆4,415億円となった。

三谷隆博GPIF理事長によると、2013年度は内外株式の価格上昇に加え、外国為替市場においても円安が進んだことから、年度ベースでは前年度に続いて高い収益率を確保することができたという。