アルバック理工は7月3日、廃熱や未利用の熱エネルギーを用いて発電できる熱電モジュールの評価装置として、小モジュール用熱電変換効率評価装置「Mini-PEM」を発表した。

近年、焼却炉や自動車のエンジンルームなど様々な状況から排出される熱エネルギーを有効活用し、再生エネルギーとして回収する技術が注目されている。その中で、熱電材料における発電技術は熱エネルギーを電気に変換する際に駆動部がないので、メンテナンスフリーでクリーンな技術として需要が高まってきている。

同装置では、材料を組み合わせて小モジュール化させ、そのモジュールに対して温度差を与えた時に回収できる最大発電量や熱流量、その評価結果から算出できる変換効率の評価が可能。具体的には、10mm角以下の小モジュールや、熱電材料を一対組み合わせたモジュール、熱電材料の単素子での評価が可能となっている。これにより、材料での評価から実用化に向けた開発過程の中で、実際に製作を検討する熱電モジュールの前に、小モジュールで性能評価することができる。この評価を行うことで、モジュールでの評価だけでなく、接合技術に関する評価も合わせてできると考えているという。

なお、価格は日本国内で標準セットが980万円から(税別)。7月より販売を開始し、初年度で国内外合わせて10台の販売を計画している。

小モジュール用熱電変換効率評価装置「Mini-PEM」