オールアバウトが運営する「生活トレンド研究所」はこのほど、「夏太り」に関するアンケート調査の結果を公表した。

同調査は、首都圏(1都3県)在住でフルタイム勤務の20~59歳男女、877名を対象に6月2日から3日にかけて実施された。

昨年の夏の体重変化

"夏太り"はメタボの入り口?

「昨夏の体重変化」を聞いたところ、25.1%が「増加した」(「増加した」「やや増加した」の合計)と回答。「減少した」(「減少した」「やや減少した」の合計)人と比べると、8.7ポイント高いことがわかった。一般的に、いわゆる「夏やせ」すると思われがちだが、実際には「夏太り」している人のほうが多いことが明らかになった。

「夏の食生活の傾向」について、昨年の夏"太った人"と、"体重が変わっていない/やせた人"とに分けて見た。その結果、「パン類を食べることが多い」(13.1ポイント差)、「麺類を食べることが多い」(11.0ポイント差)、「アイス、かき氷、ゼリーなどを食べることが多い」(7.8ポイント差)といった項目で大きな差が見られた。

夏の食生活

「夏の平日に摂る昼食」では、「コンビニで購入(おにぎり)」(14.0ポイント差)、「コンビニで購入(パン類)」(8.6ポイント差)、「外食(温かい麺類)」(8.3ポイント差)、「外食(冷たい麺類)」(8.1ポイント差)といった"炭水化物"の項目で大きな差が見られた。

夏の平日に摂る昼食

これらの結果に対し、All About「食事ダイエット」ガイドの浅尾貴子氏は「夏は食欲が落ちることを言い訳に、麺類、サンドイッチや菓子パン、おにぎりなどといった"炭水化物単品食べ"をしてしまいがち。炭水化物をエネルギーとして使い切るにはビタミンB群が必要。"炭水化物単品食べ"が続くと簡単に栄養失調の状態に陥る」としている。

「成人以降の体重変化」について昨夏太った人とそうでない人を比べたところ、太った人のうち89.6%が、年々体重が「増加している」(「増加している」「やや増加傾向である」の合計)と回答。そうでない人よりも41.1ポイントの差があった。「夏の栄養失調太りは、自覚がないままに体重が増えている可能性がある」という。

成人以降の体重変化

夏の食事は"バランスよく"、"規則正しく"

昨夏太った人のうち、"栄養失調太り"の疑いがある人を抽出し「夏の間に不調を感じたかどうか」を聞いたところ、61.5%が「感じた」(「不調を感じた」「やや不調を感じた」の合計)と回答。"栄養失調太り"の疑いがある人とそうでない人の差は23.8ポイントとなった。

夏の体調不良

この結果に対し、同氏は「食べ物として摂った炭水化物、たんぱく質、脂質を上手に使いきるために、必要不可欠な栄養素がある。暑くてもおかずや野菜類をきちんとそろえた食事をしている人は、太りにくく、カラダの不調も感じにくいはず。気温の高いことを言い訳に、好きなものばかり食べないように気をつけたい」としている。

さらに、防止策として「炭水化物の単品食べを避けて、なるべくおかずや野菜を食べること。コンビニのおにぎりやそうめんに、納豆など大豆製品、卵、魚系の缶詰をプラスするだけでも違う。また、3食の食事時間をできるだけ一定にとること」をあげた。

夏の"栄養失調太り"チェックリストで今すぐチェック!

これらの結果をもとに、同研究所は同氏監修のもと、"夏の栄養失調太りチェックリスト"を用意。

・夏は食欲がないので、冷たい麺・パン類・おにぎりだけの機会が増える

・夏は生活時間が不規則になったり、暑さで熟睡できないことが多い

・社会人になってから1年に1kg程度の体重が増えている

この3項目のうち、1つでも当てはまると"夏の栄養失調太り"になる可能性があるという。