日本ユニシスと大日本印刷(DNP)は、人間の知的創造活動をサポートすることを目的とした共同研究プロジェクトを開始したと発表した。

第一弾として、集団でアイデアを出し合うブレーンストーミング形式の会議において、人工知能(AI:Artificial Intelligence)を活用して、アイデアの創出を支援するシステムを開発し、本年秋から実証実験を行うという。

本プロジェクトは、日本ユニシスとDNPの協業の一つで、AIやテキスト情報から関連する言葉を抽出する言語処理技術、インタラクション技術など、両社のキーテクノロジーを融合させ、新規事業や新商品の開発といった知的創造活動を支援する新たなサービスを実現していく

ブレーンストーミングに代表される会議では、ある一定量にアイディアが達した段階で進行が停滞するケースが多く見られる。

そこで本システムでは、ブレーンストーミング中に出された意見のキーワードや文章などを入力することによって、その言葉から連想される言葉や類似する言葉をヒントとして提示する。

参加者は、会話をしながら、専用サイトの画面上に、付箋を使ってアイディアを書き出すようにアイデア(言葉)を記入していき、人工知能(AI)を利用したブレーンストーミング支援システムが、参加者の記入した言葉を認識、解釈して、連想される言葉や類似する言葉を提示する。類似する言葉は、日本ユニシスの研究成果として蓄積された86万件のデータベースを応用し、両社で開発した独自のアルゴリズムにより、連想語、類似語、反対語など、多様な観点でヒントを提示する

操作画面イメージ

会議で発想したアイデアは、ブレーンストーミングのテーマごとにサーバで保管し、関係者限定で共有することができるという。

両者は、2014年秋から両社の社内会議で本システムを利用し、より高い効果を追究する研究開発を進めていく。また、知的創造ワークスタイルを目指す企業や官公庁、学校法人などを対象として、創造性を必要とする会議を、本システムを利用して開催するなどの実証実験を重ね、2015年初頭の製品化と販売を目指す。