米Microsoftがウェアラブルデバイス市場に参入を計画していると話題になっている。Forbesが5月29日(米国時間)に報じたところによれば、心拍センサーなど複数のセンサーを備えたスマートウォッチを早ければ今夏にも発表する計画のようだ。最大の特徴の1つはWindows Phoneに限らず、AndroidやiOSなどのライバル社のスマートフォンにも接続可能な点で、市場拡大を狙うという。

Microsoftがウェアラブル市場参入を計画しているという話は、今月5月初旬に公開された同社の特許申請でさらに現実味を帯びてきた。PC Magazineの5月7日の記事によれば、Microsoftが2012年10月に申請した特許が米特許商標庁のページで「WEARABLE PERSONAL INFORMATION SYSTEM」の名称で現在公開されている。Forbesによれば、同デバイス開発のためにXbox Kinectのチームから人員異動させて開発にあたっているとのことで、昼夜問わず健康状態の監視が可能なものを目指しているようだ。ただし、SamsungのGear Fit同様に充電なしだと2日程度でバッテリを消費してしまうという。

そしてMicrosoftのウェアラブル製品の特徴として、ライバル製品を含めたスマートフォンの多くとそのまま接続できる点がある。SamsungはGearやFitなどウェアラブル製品はGalaxyスマートフォンとの接続を前提としており、Androidであっても他の製品との接続は基本的に行えない。つまりGalaxy製品差別化のための製品という扱いになっている。iWatchなどの名称で呼ばれる噂のApple製スマートウォッチだが、こちらは噂でしかないため不明なものの、おそらくはSamsung同様にiOSデバイスとの接続を前提にする可能性が高いとみられる。その意味で、大手プラットフォーマーの中ではオープン戦略を採る珍しい部類となる。

また、発売時期等の詳細は不明ながら、Forbesでは「早ければ夏ごろ」との情報を掲載している。筆者の予想ではあるが、9月にドイツのベルリンで開催される家電展示会のIFAをターゲットにMicrosoftが動く可能性があり、ここで発表された内容を基にメーカーが発売した製品が、今年2014年の年末商戦には店頭に並ぶことになるかもしれない。場合によっては、噂のiWatchよりも先にMicrosoft製スマートウォッチが店頭に並ぶ可能性もある。

Microsoftはかつて「Smart Personal Object Technology (SPOT)」という技術を2002年のComdex Fallで発表し、メーカーへの参画を呼びかけた経歴がある。今回の話を聞いて、このかつてのSPOTを連想した人がいると思うが、SPOTはまさに今日のスマートウォッチの機能限定版とも呼べる存在だ。当時との大きな違いが、Bluetooth技術でスマートフォンを介してインターネットと接続できること、そしてプロセッサパワーや豊富なセンサー搭載など、できることの幅が12年を経て大幅に増えていることだ。

SPOTデバイスと当時Microsoft会長だったBill Gates氏