LLVM is a robust system, particularly well suited for developing new mid-level language-independent analyses and optimizations.

5月29日(米国時間)にPhoronixに掲載された記事、「[Phoronix] Benchmarking LLVM's Clang OpenMP Support Against GCC」がLLVM Clang 3.4のOpenMPに関連したベンチマーク結果を伝えた。次期メジャーアップグレードバージョンとなるLLVM Clang 3.5には並列処理の性能向上につながるOpenMP対応機能が追加されるが、LLVM Clang 3.4を使ってその性能を評価したといった内容になっている。

これまでLLVM ClangはOpenMPに対応していなかったため、OpenMPを使用するタイプのソフトウェアをコンパイルしても、性能の発揮できるバイナリを生成できないという課題を抱えていた。GCCなどほかのコンパイラとの比較ではOpenMPに関連するものに関しては低い性能が示されていた。

公開されたベンチマークによれば、OpenMPに対応したLLVM Clang 3.4はOpenMPに対応していないLLVM Clang 3.4よりも性能の高いバイナリを生成することに成功している。GCC 4.9.0と比較した場合も、同等またはそれよりもいくから性能が劣る程度だという。コンパイル時間に関してはGCCよりもLLVM Clangの方が短く、これまでと同様の傾向を示している。

次期メジャーアップグレードバージョンとなるLLVM Clang 3.5ではOpenMPを使用するタイプのソフトウェアで性能の向上が期待できるほか、ARM64などのアーキテクチャに関するサポートの向上が期待されている。