6月下旬からNTTドコモが提供開始する新通話サービス「VoLTE(Voice over LTE、ボルテ)」。同社のLTEネットワーク(Xi)を利用することで、従来の回線交換網に依存しない高品質な音声通話を可能にする。しかし、新技術を用いるサービスなだけに、あまり知られていないこともいくつか存在する。ここでは、VoLTEに関する注意点・見落とされがちな点をいくつかピックアップしてみよう。

VoLTEの見落とされがちなポイントとは?

  • 高音質通話はVoLTE対応端末間のみ

VoLTEでは、従来(3G)の回線交換通話サービスにも利用されている「AMR-NB(Adaptive Multi-Rate Narrow Band)」を必須の音声コーデックとしているが、より高音質な「AMR-WB(AMR Wide Band)」も規定している。コーデックの処理は内蔵のチップに依存するため、VoLTE対応端末でなければ後者のコーデックはサポートされず、結果としてVoLTEならではの高音質通話はVoLTE対応端末間のみということになる。

なお、VoLTEでの音声通話開始時には、端末間でネゴシエーションを行い、利用される音声コーデックが決定される。だからAMR-WBを利用できる端末間であれば高音質なAMR-WBで、そうでなければ必須コーデックのAMR-NBが適用されるはずだ。

  • 当面は同じキャリア間のみ

6月下旬にVoLTEサービスを開始するNTTドコモ以外の携帯キャリアは、au/KDDIが「年内」、ソフトバンクが未定という状況だ。そのため、VoLTEを利用した音声通話は、必然的にNTTドコモのVoLTE対応端末間のみということになる。VoLTEのローミングサービスは提供されないため、海外との通話にも利用できない。

他のキャリアがサービスインしたときのVoLTE通話だが、現在のところキャリア間接続の具体的なスケジュールは決まっていない。相互接続点(Point Of Interface、POI)をIPベースのものに変更するなど、設備更新の必要もある。VoLTE通話は同じNTTドコモのユーザのみ、という状況がしばらく続く可能性すらありそうだ。