レストランのWebサイト構築を支援するベンチャー企業の米Appetasは5月7日、Googleによる買収に合意したことを発表した。買収金額など詳細条件は非公開。Appetasはこれを受けてサービスを停止し、Google内で新しい取り組みに着手するとしている。

AppetasのCEOのKeller Smith氏(左)、CTOのCurtis Fonger氏(右)

専門知識なしにクールなWebサイトとモバイルサイトを簡単に作成できる

Appetasは元Microsoft勤務のKeller Smith氏とCurtis Fonger氏が2013年に立ち上げたベンチャー企業。Smith氏はCEO、Fonger氏はCTOを務める。Appetasはレストランやカフェなどの飲食店向けにWebサイト構築を支援するサービスを提供する。Webサイトの構築は飲食店の本業ではなく、サイトを持っていなかったり、メニューなど古い情報が残ったままになっているという問題を解決することを目指しており、同社のサービスを利用して、さまざまなデバイス上で素晴らしい外観を持つWebサイトをシンプルに構築できるという。これにより、より多くの顧客を引きつけることができるとしている。技術やデザインの専門知識なしにサイトを構築できるエディタを持ち、サイトの構築、編集、プレビューをiPadなどのタブレットでも行うことができる。

料金はサービス内容に応じて月額29ドル、同49ドル、同79ドルの3種類あり、月額79ドルの「Full Service」の場合、Webサイトとモバイルサイト、カスタムドメイン、35種類以上のテーマ、無制限メニュー、電話と電子メールによる専用のサポートなどを含む。FacebookやTwitterなどのソーシャル機能、YelpやOpenTable、Foursquare、GrubHubなどのサードパーティサービスとの統合も可能となっている。パートナープログラムも展開しており、レストランレビューサイトのRestaurant.comやGranbury Restaurant Solutoinsなどが同社のソリューションを提供している。

Googleはローカルサービスを強化しており、Appetasの技術はGoogleのロケーションベースのサービスなどに統合される可能性がある。Googleはソーシャルサービスの一部として「Google+ Local」を展開しているが、この分野では、Foursquareや地域情報のディレクトリおよびソーシャルサービスYelpなどの専用サービスが人気を集めている。