MM総研は23日、携帯電話事業者と電気通信事業者協会が発表する契約数およびMM総研による独自の調査・分析データをもとに、最新の携帯電話契約数と今後の予測を発表した。

それによると、2014年3月末の携帯電話契約数は1億4,413万件。前年度末(1億3,605万件)から808万件増加し、総人口に対する普及率は113.4%に達した。製品カテゴリ別契約数を比率で見ると、フィーチャーフォンが44.9%、スマートフォン39.8%、タブレット3.0%、データ通信カード6.9%、通信モジュールなど5.4%となっている。

2014年3月末の携帯電話契約数は1億4,413万件で人口普及率113.4% 資料:MM総研

端末契約数(フィーチャーフォン、スマートフォンの合計契約数)のうち、フィーチャーフォンは前年度末より9.7ポイント減で53.0%だった一方、スマートフォンは9.7ポイント増加の47.0%だった。合わせた端末契約数は1億2,202万件(前年度末より509万件増)で、人口普及率は96.0%となった。スマートフォンをOS別に見ると、1位はAndroid 57.1%。2位のiOSは41.8%、その他1.2%と続く。

同社の見込みによると、5年後の2019年3月の端末契約数は1億4,529万件に上り、うちスマートフォンは1億300万件、契約比率は70.9%に達する。一方でフィーチャーフォン契約数も4,000万件規模を維持し、通話・メール中心の用途、月額利用料金の安さ、使い慣れた操作性にメリットを感じるユーザーの支持が一定数保たれると予測している。

2019年3月末にはスマートフォン契約数が1億件を突破 資料:MM総研

同社は、携帯電話契約数が人口普及率100%を超えても増え続けている要因として、「大手キャリアの競争力指標として契約純増数、ナンバーポータビリティ制度(MNP)による純増数を重視する“純増至上主義”」。「一部機能を限定することで低価格を実現しているMVNO SIMカードの台頭」「携帯電話に限らずPHSやBWA(Broadband Wireless Access)を含めて1つの端末で複数キャリアとの契約形態を取るダブルカウントやトリプルカウントの増加」を挙げている。

2014年度以降はMVNOサービスに起因する影響はさらに顕著になることが想定され、契約数の増加傾向が続くと分析している。