古河電気工業(古河電工)および子会社の古河マグネットワイヤ(FMGW)は4月17日、栄星電線工業股份有限公司(21.15%出資、以下JSW)に対し、インダクタ(コイル)向けで市場が急拡大している高耐熱細物平角エナメル線(以下リボン線)に関して、その製造技術をライセンス供与し、両社で世界統一の技術、品質で製造・販売することに合意したと発表した。

スマートフォンやタブレット端末の小型、薄型化、高機能化に対し、各部品の小型化、低背化、高電流対応化、高耐熱化が進んでいる。古河電工及びFMGWで開発したリボン線は、小型化の著しいインダクタ用の巻線として需要が増加している。

リボン線

インダクタ部品の市場は、電気機器の市場の拡大に伴い、グローバルに今後も年率2割以上の拡大が予想されており、リボン線も、その市場の拡大に合わせて、製造能力の増強が必要となったという。

古河電工およびFMGWは、JSWと一層の協力関係を構築していくとした。具体的には、「市場要求が拡大している極細サイズについての製造技術を、JSWにライセンス供与」「両社の製造設備、経営資源を有効に活用し、今後の拡大する需要に応えるべく製造体制を整える」の2点を行っていく。

古河電工グループは、「全世界のリボン線のユーザーに、統一仕様、高品質、高信頼性の製品をご提供し、本分野でのデファクトスタンダードの確立を目指していく」とした。