「たこ焼きようかん」のパッケージ

「たこ焼き」は大阪に出向いた際の楽しみのひとつだが、お土産には向かない食べ物だ。しかし、大阪土産を取り扱う「なにわ名物 いちびり庵」には、お土産にもってこいの「たこ焼きようかん」が販売されているという。いったいどんな味なのか、どうしてこの商品を思いついたのか、「なにわ名物 いちびり庵」に話を聞いてみた。

原材料にはかつおだしやおあさやも

「たこ焼きようかん」は、その名のとおり"たこ焼き味のようかん"だ。いちびり庵によると、「原材料にかつおだし・あおさ・ソース・生姜と、思わずつっこみたくなる材料がふんだんに含まれております」とのこと。味の方は、「封を開けると、広がるソースの香り。口に含むと広がる甘いようかんの味……そして後から追いかけてくるたこ焼きの味!」という摩訶不思議な味との回答だ。

大阪ならではの"ネタ"的な食べ物なのか、甘塩っぱくて案外おいしい食べ物のなのか、やはり実際に食べてみるしか確かめる方法はなさそうだ。食べ方としては、たこ焼き+ようかんなので、お茶請けに合っているという。

実際の売れ行きは、年齢性別問わず幅広い層に人気があり、そのパッケージや商品名から「何これ? どんな味?」と質問されることは日常茶飯事だとか。主に学生や忘年会シーズンに人気があり、「もらってびっくり、渡して楽しい」お土産商品として愛されているそうだ。

「普通のようかんでは面白くない」

「たこ焼きようかん」は、いちびり庵が大阪みやげ専門店として開店してから1年後の2002年4月に発売された商品。当時は新しい大阪名物の創出を目指しており、「ようかん」に着目したのは、日本各地の観光地で販売されているが、同店では扱っていなかったという理由から。甘党の同社社長のひと言から商品化へと動き出したが、いちびり庵としては普通のようかんでは面白くない。そこで、"大阪らしさ"を分かりやすく伝えるために、"たこ焼き味"のようかんを開発することになったという。

切り分けた「たこ焼きようかん」

しかし、納得のいく"たこ焼き味"に行きつくまでが大変だったそうだ。生産を行うメーカーはおいしいものにしたいとの思いがあるが、ただのおいしいようかんでは"たこ焼き味"のインパクトに欠けてしまう。決してまずい訳ではないが、従来のようかんではあり得ない味に到達するまでに、メーカーに無理を言って何回も試作や試食を重ね、完成にこぎ着けたのだという。

現在は、同店のオンラインショップでも取り扱っており、いずれも代引き手数料・送料は別で通常サイズは410円、ミニサイズは124円で販売されている。大阪へ行く機会がない人、「たこ焼きようかん」の味が気になって大阪出向く機会を待っていられない人は、オンラインショップを利用してみてはいかがだろうか。