Maxim Integratedは4月9日(米国時間)、車載インフォテイメント機器用ケーブルのコストと重量を低減するとともに、3.12Gbpsの速度に対応するギガビットマルチメディアシリアルリンク(GMSL)シリアライザ/デシリアライザ(SerDes)チップセットを発表した。

現在の自動車設計では、シールドツイストペア(STP)ケーブルを使用して車載インフォテイメント用ディスプレイにデータを送信している。しかし、同軸ケーブルの方が配線のコストと重量を最大で50%低減できるため、自動車メーカーは同軸ケーブルの採用を検討し始めている。同チップセットは、STPケーブルを使用して設計を行い、そのまま同軸ケーブルに移行することができる。

また、15mの同軸もしくはSTPケーブルを駆動し、堅牢で汎用的な設計に求められるマージンを提供する。さらに、各シリアライザおよびデシリアライザに内蔵されたスペクトラム拡散機能は、外部スペクトラム拡散クロックなしで、通信のEMI特性を向上させる。各シリアライザは、ファミリ内の任意のデシリアライザとの組み合わせで動作するため、通信の各端で異なるインタフェースを使用することが可能。そして、1920×720画素の高解像度ディスプレイを24ビットカラーで駆動するのに加え、メガピクセルカメラシステムにも使用できる。

MaximのSerDesチップセットの適用イメージ