――それに対して「\m/」は、みんなが求める喜多村英梨、みたいな曲ですね

喜多村「仕掛けてなんぼのコンテンツ曲が自分の強みなので(笑)。これこそが喜多村サウンドにおける面白い仕掛けだということを証明する楽曲にしたいという想いがすごく強かったです。とにかく、元になった『Chu→ning♪』を作ったときから、2ndアルバムには絶対に入れたいと思っていた曲なので、迷うことなく歌詞も書けました。何を言ってるのかイミフなんですけど(笑)、そこに特化しているところもありますね。必ず入れたいワードをどこまで入れられるか、ライブのときに、こう返してほしいからこうする、みたいなところを考えながらの作詞でした」

――掛け合いも意識した詞なんですね

喜多村「基本的に、サビが掛け合いのメインになるのがトビ曲のイメージなんですけど、この曲に関しては、最初から最後までずっと掛け合い(笑)。私の中では打倒『みなみけ』じゃないんですけど、AメロもBメロもみんなが絶対に掛け合ってくれる曲にしたいと思っていたので、実は楽曲としては、ある意味完成していないまま収録されているんですよ。というのも、CDのバージョンには、コールをワザと入れてないんです」

――ライブの現場で完成するというわけですか?

喜多村「たとえば、1Aの最初、『時は来たれり』のところは、完全に"キタエリ"って言ってほしいんですけど、ここにCDで"キタエリ"コールを入れると、とてもつまらなくて、お寒い感じじゃないですか。楽曲自体も、ストレートにAメロ、Bメロ、サビがあって間奏みたいな流れじゃないように作ってもらっているので、歌詞もそれに見合うものにしたかった。『Rady★Eri★Go !!』のところも、みんなで一緒に騒ぐ前のコールというところで、自分の中での流行語大賞を作るみたいなつもりで書いてます。ライブ会場では、みんなで『\m/』を掲げたい。誰がどこでコールしてもいいように、どこでもコールできるようにしましたし、ずっとツンばかりじゃダメなので、デレ成分も入れてみたり、言葉遊びの部分も含めてすごく楽しんで書けましたし、書いた後に何度も見直して、ここはこうしたほうがもっと盛り上がるかもしれないって、微修正に微修正を重ねた歌詞になってます」

――全13曲が収録された2ndアルバム『証×明 -SHOMEI-』がいよいよ発売となりますが、2014年は、喜多村英梨として何を証明していきましょう

喜多村「『証×炎 -SHOEN-』のMVを観た方からいただいた感想の中ですごくうれしかったものに、『海外でもいけるんじゃない?』っていうのがありまして、先日、海外のイベントにお邪魔させてもらったときに感じたのは、言葉の壁があっても、音楽やアニメ作品の存在感、認知度のおかげで、声優という存在はすごく温かく受け入れてもらえるんですよ。自分はアーティスト活動において、声優アーティストとして唯一無二を目指したいという気持ちがあり、それを証明するために活動しているので、今後は機会があれば海外にも飛び出して、さらに広い層に喜多村英梨という存在を知ってもらい、声優としてだけではなく、歌というフィールドでも喜多村英梨の声を良しとしてくれる人が少しでも増えればいいなと思っています。日本だけでなく、いまや海外でも認知されている二次元文化に、良い意味で便乗して(笑)、もっともっと海外の方にも自分を知らしめていきたいですね。日本人のクソガキなんですけど、その中でエッジの効いた存在として、広く発信していけるチャンスに便乗したいです!」

――それでは最後に2ndアルバムの発売を楽しみにしているファンの方へのメッセージをお願いします

喜多村「みんなはどれが好きかな? 感想待ってるよ! 愛でてください。よろしくお願いします」

――ありがとうございました

通常盤のジャケットイメージ

喜多村英梨の2ndアルバム「証×明 -SHOMEI-」は2014年4月9日の発売で、価格は初回限定盤が2,857円(税別)、通常盤が2,667円(税別)。初回限定盤は、別冊撮り下ろし写真集ブックレット付で、外箱付デジパック仕様となっている。