「このKPI設定は正しいのだろうか?」「他の会社はどんな風にFacebookページの効果を測定しているのだろうか?」などなど、日々疑問を感じている方のために、今回はFacebook運用における永遠の課題であるKPI設計に関して、企業担当者の生の声をまとめました。

こんにちは!ソーシャルメディアマーケティング事業第二本部営業担当の矢野彩香です。

前編に続き、ソーシャルメディアマーケティングに関するセミナーイベント「Social Media Marketing Day March2014」のご参加者にご協力いただいたアンケートのご回答をまとめてご紹介します!

※前回記事
悩めるKPI、他社はどうしてる?企業担当者の生声大公開!【前編】
http://smmlab.aainc.co.jp/?p=30344

今回は、具体的なKGI/KPIの設定項目と、現場の担当者ならではの運用秘話をまとめました。

まずはKPIの設定項目から見てみましょう。

<何をFacebookページのKPIにしているのか>

38社中8社が「Facebookページのいいね!数」と答えました。全体の21%ですので、5社に1社はKPIが「Facebookのいいね!数」だという結果です。次に多かったのは「いいね数と投稿のリーチ」でした。

Facebookページの運用の目的を、ブランディングやサービス/商品の認知度向上、また、コミュニケーションにおいている企業が多かったため、しっかり自社Facebookを好きになってもらい、同時に、発信している情報がどれだけ届いているかにも気を配っているからと言えます。

商品を買ってもらうにも、ブランド/商品を好きになってもらうにも、そのファンたちが求める情報が必要ですよね。

上記以外のユニークな回答をご紹介します。

【1つ目】

KGIのみの設定で『KPIは特に設定していない』と答えた企業が2社ありました。

なぜそうしているのかを今回のアンケートでは聞いていないため、推測になりますが、KGIにたどり着ければ、どんな道順を辿ってもかまわないというところでしょうか。すごく大胆に思えます。 はたまた、まずはKPIのみの設計で、様子をうかがって、その結果を踏まえてあとからKPIを設定しようとしているのか。いずれにせよ、とても興味深いです。

Facebookの施策がまだ未知なるもので、勉強中のためKPIを設定せず実績を見ている、のかもしれませんね。確かに、同じ1万人ファンがいるページが複数あったとしても、全く同じ反応が返ってくるとは限りませんよね。裏を返せば、ちゃんと自社の企業ページに集まった方の傾向を分析して、それに沿ってKPI設計したいという気持ちの表れなのかもしれません。

【2つ目】

『ソーシャルリスニング』と答えた企業が1社ありました。

こちらも推測ですが、Facebookの活用を、ファン(恐らく既存顧客と潜在顧客)への傾聴の場として活用しているのでしょう。ファン(恐らく既存顧客と潜在顧客)の声を聴いて、しっかり、PRや販促や、製品/サービスの最適化に活かそうという姿勢が見えます。ソーシャルメディアの本質を捉えている理にかなった設計といえそうです。

ただこちらも、実際にどのように効果を測定しているのかは、今回のアンケートでは伺っておりませんので、はっきりしませんが、何かツールを使っているのでしょうか。 気になるところです。 このあたり情報がある方、教えて頂けると幸いです。

次に、KGIの設定項目です。

<何をFacebookページのKGIにしているのか>

やはりという感じでしょうか。
『受注・新規獲得数』が31%で7社で一番トップでした。
ただ、その次に来ているのが、またまた『なし(KPIのみの設定)』でした!

アンケートを眺めていると、設定しかねている感じでした。もしかすると一旦『受注・新規獲得数』においてみたけれど、うまくいかなかったため、一旦KPIのみで探っているようなパターンや、また、KPI設定と同じく、しっくりくる自社にマッチした基準を探しているのでしょうか。

そして最後に、これぞFacebookページの運用担当者のみぞ知る、現場で『うまくいったこと』『つまずいたこと』エビソードをご紹介します。あるある~!と共感してしまうことがあるかもしれません。

<うまくいったこと/つまずいたこと>

まず「うまくいったこと」からご紹介します!

「写真のきれいさや面白い商材紹介がいいねが集まる」

日々たくさんのページを見ていますが、基本きれいな写真は
反応が良くなる傾向があります。皆様も、うんうんとうなずいているのではないでしょうか。

「記事をアップするタイミングで反応が違う」

ユーザーのログイン時間に合わせて投稿することで、タイムリーな反応を得ることが出来ますので、自社ページのファンたちが、いつアクティブが多いのかは重要な要素になります。ユーザーのログイン時間は、インサイトの「投稿」というタブから確認することが出来ます。

そして…「うまくいったこと」の解答欄に「具体的に設定がしきれていない。迷っている」という回答がありました。書かれた担当者の方は相当悩んでいらっしゃるのでしょうね(笑)
その気持ちわかる!という方は、ぜひお気軽にご相談ください。私がしっかりご支援いたします!

次に、「つまずいたこと」ですが、実は「うまくいったこと」よりも、回答数が多かったです。現場担当者の皆さまが、日々ご苦労されていることがうかがえます…

・対ファンについて

「いいね、シェア数、コメント数がなかなか上がらない」
「キャンペーンしないといいね数が徐々にへってしまう」
「商品・サービス紹介投稿だと反応が悪く、リンククリックもくすない」

・対社内について

「社内に成果を認めてもらうのが大変。社内で理解を得るためのレポーティングなどが課題」
「KPIとKGI両方を一緒に設定することができず、効果検証ができていない」

・Facebookの仕組みに関して

「アルゴリズムに左右されるので、今のKPI設定でいいのか疑問になる」

以上の3タイプに分類できましたが、その中で一番回答が多かったのは、意外にも?!対社内についてのことでした。担当者にとっては、まずは社内での理解を得ることが円滑なFacebookページ運用の必勝法といえるかもしれません。そのためにもしっかりとしたKGI/KPIを設定して、効果測定することが重要ですね。

いかがでしたでしょうか?ご自身も企業のFacebookページを運用されている方なら、共感したり関心した部分も多かったのではないでしょうか?今回のアンケート結果が皆さまの気付きに繋がれば幸いです。

ライター紹介

アライドアーキテクツ株式会社 ソーシャルメディアマーケティング事業第一本部
矢野 彩香(Ayaka Yano)

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