計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは3月24日、オシロスコープ「Agilent Infiniium Z」シリーズを発表した。

同製品は、20~63GHz帯域の10モデルがラインアップされており、各モデルとも最大63GHzまでの帯域アップグレードが可能なのに加え、高速処理および次世代ユーザーインタフェースが特徴となっている。具体的には、オプションで最大10台のオシロスコープの同期をとり、最大40チャネルの同時測定を実現している。さらに、28/32/40Gbpsのデジタル信号の3次高調波も観測可能な他、次世代ユーザーインタフェースを搭載し、空間変調をはじめとする、最新技術の解析にも対応する。

また、静電容量式タッチスクリーンを搭載し、適した制御方法により、操作性を向上させている。加えて、USB 3.0ポートを搭載し、データのオフロードや解析を高速化した他、従来機種「90000Q」シリーズで採用されている主要技術を踏襲。独自のアーキテクチャ、次世代微細回路/薄膜部品、独自のInP半導体プロセスを融合した技術「RealEdge」を採用しており、低ノイズフロアおよびジッタ測定フロアによって、最新デバイスの測定を効果的に行うことができる。

価格は、最下位モデルとなる帯域20/20GHz(2/4チャネル)、サンプルレート80/80GSps(2/4チャネル)、最大メモリ2Gptsの「DSAZ634A」が約2100万円(税別)、最上位モデルとなる帯域63/33GHz(2/4チャネル)、サンプルレート160/80GSps(2/4チャネル)、最大メモリ2Gptsの「DSAZ634A」が約4700万円(税別)となっている。4月1日より発売する。出荷は「Z」シリーズが5月、「90000Q」シリーズのアップグレードは4月から開始される。

アジレントのオシロスコープ「Agilent Infiniium Z」シリーズ