計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは3月12日、モジュール型計測器ながら最大27GHzを実現した携帯電話、無線LANなどの近距離無線、業務用無線、宇宙、レーダー、防衛、衛星向け送信機や部品の製造・設計評価向けベクトル・シグナル・アナライザ(VSA)「Agilent M9393A PXIeベクトル・シグナル・アナライザ」を発表した。

同製品は、周波数帯は9kHz~最大27GHz、帯域幅は160MHzまで対応しており、絶対振幅確度±0.15dB、表示平均ノイズレベル(DANL)-160dBm(プリアンプ付きの場合)、3次相互変調歪み+30dBmなどの性能を実現している。

また、ステップFFTスペクトラム機能を利用することで、ステップFFT切り替え時間を150マイクロ秒未満に抑え、10kHz分解能帯域幅で最大27GHzまで全体を1秒以内で測定できるため、テスト時間を短縮し、スループットを向上することが可能だ。

さらに、併せて発表された「Agilent M9037A PXI 組み込みコントローラー」を活用することで、12GBpsのデータ帯域幅の活用とM9393Aの測定速度を向上させることが可能となり、特に変調精度測定やパワー測定など、CPUパワーを必要とする測定に威力を発揮し、テスト時間短縮およびスループット向上が可能になるという。

なお、同製品はすでに受注を開始しており、価格は最小の8.4GHzモデルで417万円(税別)から。出荷は2014年7月からが予定されている。

アジレントのベクトル・シグナル・アナライザ(VSA)「Agilent M9393A」