本モデルの最大の見どころは、1.5型という大きなCOMSセンサーを装備しながらも、ワイド側にもテレ側にも強い大口径の光学5倍ズームを搭載したこと。35mmフィルム換算の焦点距離は、24~120mm相当に対応。前モデルの28~112mm相当に比べてワイド側とテレ側の両方に拡張され、より幅広い撮影が可能になっている。
ワイド端でF2.0、テレ端でF3.9というレンズの明るさも見逃がせない。薄暗いシーンを感度を高めずに撮影したり、ボケを生かした表現に好適な仕様だ。下の写真は、ズームのワイド端およびテレ端で撮影したもの。背景部分にふんわりとしたボケが生じ、ピントを合わせた花のみがいっそう際立っている。
撮影モード:絞り優先オート(F2 1/250秒) 露出補正:±0 感度:ISO100 WB:晴天 焦点距離:12.5mm(原寸大画像を見る) |
撮影モード:絞り優先オート(F5.6 1/125秒) 露出補正:±0 感度:ISO100 WB:晴天 焦点距離:62.5mm(原寸大画像を見る) |
最短の撮影距離は、ズームのワイド端で5cm、テレ端で40cmに対応する。前モデルはワイド端で20cmまでしか寄れないマクロ性能がもの足りなかったが、その弱点はしっかりと改善されている。
AFには、コンパクトデジカメで一般的なコントラスト検出方式を採用。AFエリアは31点から自動で選ばれるAiAFのほか、液晶タッチパネルによって好きなポイントを自由に選べる1点AFが利用できる。またマニュアルフォーカス選択時は、部分の拡大表示を見ながら、レンズ鏡胴部にリング回転によって厳密なピント合わせが行える。