ノルウェーの低消費電力RFチップメーカーNordic Semiconductorは2月24日(現地時間)は、ARMと共同で、Bluetooth Smartアプリケーションを短期間で開発できるプラットフォーム「nRF51822-mKIT」を発表した。

黎明期ではあるものの、モノのインターネット(IoT)は、Bluetooth Smartを基礎技術として使用することで、一定の進化を見せている。Bluetooth Smartは、コンパクトなコイン電池で動くRF搭載のセンサやアクセサリと、関連ソフトウェアアプリケーションに対応したスマートフォンとの間で、短距離無線接続を確立する技術として、急速に採用が進んでいる。

ARM mbedイニシアチブは、こうしたIoTの発展を目指す、協調的な業界プロジェクトであり、ARMベースのデバイスを短期間で開発するための各種ツールと、オープンソースによるハード/ソフトウェアの基礎的なビルディングブロックを提供している。今回はそうした動きの一環として、NordicとARMのコラボレーションによるBluetooth v4.1準拠の2.4GHzマルチプロトコル無線ブロックとARM Cortex-M0 CPUコアを1チップに集積したNordicのSoC「nRF51822」が発表されており、これにより無線接続センサの設計において理想的なプラットフォームが得られるようになるという。

また、「nRF51822-mKIT」は、IoTとの接続用Bluetooth Smart対応センサで、プロトタイプの作成プロセスを簡素化、迅速化できるキットで、Bluetooth Smart APIのほか、31ピンプログラマブルGPIO、CMSIS-DAPデバッガ、プログラマブルペリフェラルインターコネクト(PPI)機能などで構成されている。無線性能の現場試験では、1個のCR2032コイン電池から実行できることも確認されている。

また、mbedを通じ、コードの記述、ライブラリの追加、ファームウェアのコンパイルで、クラウドベースのアプローチに対応しているほか、軽量のオンライン統合開発環境(IDE)は、Windows、Mac OSX、iOS、Android、Linuxの各種OSと一般的なブラウザのすべてに対応している。さらに、コードサイズとパフォーマンスの両方の最適化が可能なほか、クラウドベースのARM RVDS 4.1コンパイラを利用することも可能だ。

なお、「nRF51822-mKIT」は、NordicのオンラインストアパートナーであるMouser、DigiKey、Semiconductorstore.com、Rutronik24を通じ、59.95ドルで事前注文を受け付けている。

Bluetooth Smartアプリを短期間で開発できるプラットフォーム「nRF51822-mKIT」