通信事業者向けDNS(Domain Name System)事業などを手がけるNominumは2月26日、スペインで開催されているMWCにおいて、マーケティングとカスタマーサービスを目的とした新たなN2アプリケーションを発売すると発表した。

発表されたのは「N2 Care」「N2 Engage」「N2 Promote」の3つのアプリケーション。同日より日本での提供も開始された。

N2 Careは、顧客維持を目的としたツール。N2 Engageは、マルウェア対策など安全なネット環境を顧客に提供してエンゲージメントを高めることを目的としている。また、N2 Promoteは、顧客へのインブラウザメッセージなどを介してアップセルやクロスセルを図るマーケティングツールとなっている。

Nominumは通信サービス事業者向けDNSソフトウェアの大手。同社のN2プラットフォームの拡張となる今回の発表は、通信事業者が保有していながら、マーケティング的な目線では活用されていなかったこのDNSをベースとして、顧客のインターネットアクセスをマーケティングやカスタマーケアに活用しようというもの。これらを活用することで、顧客のインターネットアクティビティに応じたセキュリテ保護の提供や、アクティビティに応じたアップセルやクロスセル施策を行えるようになるとしている。

同社 CEOのGary Messiana氏は「Nominumはすでに、世界の通信サービス事業者が、契約者に対して信頼できる安全なインターネット体験を提供できる環境を提供しています。今日では、既存の資産を活用しながらDNSを完全に新しいレベルに引き上げ、マーケティングチームとカスタマーサービスのチームが顧客の維持、ロイヤルティ、ARPUに対するニーズに取り組めるよう支援しています」とコメントを発表している。