NECは、JR東京駅で、SDN(Software-Defined Networking)を活用した「駅構内共通ネットワーク」を構築することを発表した。同ネットワークは今年3月に完成する予定。

SDNはネットワークをソフトウェアで制御する概念。SDNはNECが注力する社会ソリューション事業の中核領域のひとつになっており、同社は国内外の100社以上に、SDNを活用したシステムを納入している。

東京駅の「駅構内共通ネットワーク」では、SDNによりネットワークを仮想化することで、ひとつの物理ネットワーク上に、用途に応じた論理ネットワークを作ることが可能になる。例えば、東京駅でこれまで個々に構築していた列車運行などの情報を伝送するネットワーク、ホームや改札の状況の映像を伝送するネットワークなどをひとつに集約できる。

また「駅構内共通ネットワーク」は、ネットワーク全体を可視化して統合管理できる。新サービスの実施や駅構内の改良工事のたびに行っていたネットワークの構築や複雑な設定変更などを、物理的なネットワークに手を加えずに集中的に行えるため、構築期間の大幅な短縮が実現し、事業スピードを上げられるという。

東京駅「駅構内共通ネットワーク」のイメージ

同社は今後、今回のJR東京駅での実績を活かし、NEC独自の技術・製品・サービスやパートナーの製品などを組み合わせた「NEC SDN Solutions」を軸に、企業 / 官公庁 / 通信事業者 / データセンター事業者に向け、グローバルにソリューション提案を行う考え。