STMicroelectronicsは2月24日、32ビットマイコン「STM32」ファミリ向けに、無償設計ツールならびにソフトウェア「STM32Cube」を発表した。

「STM32Cube」は、グラフィカルコンフィギュレータ「STM32CubeMX」と初期化Cコードジェネレータで構成されており、ユーザ向けに1ステップずつのガイダンスに加え、複数ソースからのソフトウェア統合を軽減する多彩な内蔵ソフトウェアを提供する。また、「STM32」上でアプリケーションを開発するために必要なあらゆる汎用ソフトウェアを1つのパッケージにまとめることで、個別ソフトウェア間の依存関係の評価という複雑なタスクを不要にする。さらに、何百もの豊富な使用例を提供し、最新版ソフトウェアへのアクセスを迅速化、効率化する更新メカニズムも提供する。

「STM32CubeMX」は、「STM32」初期化Cコードの構成および生成を簡略化、自動化し、複数の開発環境で使用できるようにする。Eclipseのプラグインとしても利用可能で、Eclipseベースの開発環境内で使用できる。同ツールにより、最適な「STM32」および設定を簡略化するグラフィカルウィザードの簡単な選択が可能になる。例えば、ピン配列ウィザードは、ピン割り当ての重複を避け、複雑な制約の中、簡単かつ最適にピンの配置を行う。クロックツリーウィザードはクロックを割り当て、動的検証を実行する。ペリフェラルミドルウェアウィザードは、設定を支援し、使用不可能な設定を回避する。消費電力ウィザードは、利用可能な電力要件に機器が対応しているかを確認できる。

一方、「STM32 F4」シリーズ向け「STM32CubeF4」内蔵ソフトウェアの一部であるハードウェア抽象化レイヤ(HAL)は、高い抽象化レベルを提供することで、「STM32」間でのアプリケーションのポーティングを簡略化する。その特徴として、RTOSとの組み合わせを実現する再入力可能APIへのサポート、特定のペリフェラル機能を対象として「STM32」の豊富な機能を活用するための追加的な関数呼び出し、ポーリング、割り込み、およびDMA(Direct Memory Access)プログラミングモデルへのサポートなどが挙げられる。HALは、業界標準のCodeSonar統計解析ツールを採用している。また、顧客アプリケーションの安全かつ予測可能な挙動を確保するCodeSonarは、非制限BSD(Berkeley Software Distribution)オープンソースライセンスの下で配布される。

この他、「STM32CubeF4」内蔵ソフトウェアを構成する「STM32CubeF4」ミドルウェアには、TCP/IPスタック、複数のクラスに対応する完全なUSBホストおよびデバイススタック、同社がSEGGERを使用して開発したSTemWinプロフェッショナルグラフィックススタック、FatFSオープンソースファイルシステム、FreeRTOSオープンソースリアルタイムオペレーティングシステムが含まれ、オプションとしてCMSIS-RTOSプログラミングインタフェースも選択することができる。これらのミドルウェアは、オープンソースソフトウェア、または同社が提供、サポートするソフトウェアとして、使用しやすいライセンス条件を有している。

なお、「STM32CubeMX」ツールおよび「STM32CubeF4」内蔵ソフトウェアは無償で入手することができる。

STの32ビットマイコン「STM32」向けソフトウェア「STM32Cube」