カメラはスマホの主役

カメラは、スマートフォンの主役の機能ともいえる。Nokiaは最上位機種で4100万画素のカメラを搭載し、他のスマートフォンだけでなくデジタルカメラとしても、驚くべき高性能へと進化させた。画素数が高ければ、通常の写真のズームや動画撮影時の手ぶれ補正などといった画像処理の幅も広がる。

Appleは最新のiPhone 5sではこれまで通りのソニー製センサーを使い、800万画素と画素数こそiPhone 4S・iPhone 5とは変わらないが、イメージセンサーのサイズを拡大してよりたくさんの光を取り込めるようにし、またF2.2の明るいレンズを採用して、色、明るさ、解像感といった質的向上を図っている。

iPhone 5sのカメラには800万画素、F2.2の明るいレンズを採用

また、スマートフォンにはビデオチャットなどに利用する内側のサブカメラが取り付けられている。AppleはこれをFaceTimeカメラと呼ぶようになった。サブといっても、広角にしたり明るいレンズを搭載するなど改良され、充分な画質が得られるようになった。

FaceTime

Oxford Dictionaryが選ぶ今年の言葉として2013年に選ばれたのが「Selfie」だった。この言葉は、スマートフォンやウェブカムで自分の写真を自分で撮影することだ。内側カメラの向上から、Selfieの写真も非常に高画質になっていくことになった。

これまでカメラは撮影者が目の前の光景を撮影するという道具だった。そのため「自分撮り」あるいは「自撮り」という使い方は想定されてこなかった。カメラがケータイに搭載され始めるところから、カメラの役割が変化し始める。

日本で初めてカメラ付きケータイが搭載されたシャープ製の携帯電話にも、自分を撮影するための目安としてカメラの横に鏡が付けられていたセンスには脱帽だ。ポケットに常にカメラが入る際、目の前の光景だけでなく自分を取るようになる、という想定をしていたからだ。