日本ユニシは、電気自動車(EV)や小型の電動車両(小型EV)を利用した「カーシェアリング向けシステムサービス」に参入すると発表した。

同社の「カーシェアリング向けシステムサービス」は、ITによる車両管理、運行情報管理、データ分析技術を活かし、また、EV/プラグインハイブリッド車(PHV)向け充電インフラシステムサービスや公共交通向けサービスとの連携によって、新たな地域交通サービスの実現を目指すもの。

具体的には、充電インフラシステムサービス「smart oasis」と連携し、電インフラ情報の提供や充電サービスの提供を行うほか、航空交通におけるコードシェア(共同運航)やアライアンスといった他社と共同での路線網拡大の手法をEVのカーシェアリングサービスに応用する。事業者間のサービスの違いを吸収する柔軟性と拡張性を有するシステムによって、ユーザーの利便性だけでなく、事業者側にも「空き車両を減らせる」、「サービスエリアを拡大できる」という効果を創出し、双方にメリットのあるサービスモデルを実現するという。

「カーシェアリング向けシステムサービス」概要図

同社では今回、環境省「CO2 排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」の採択を受け、システムの開発・検証を行うため2月10日から、東京ベイエリアで、EVと小型EVを用いたカーシェアリング実証事業を実施する。

実証事業では、多様な電動車両に対応可能である汎用的な車載器を活用することや、マルルチポート型サービス(乗り捨て可能なサービス)の提供機能、公共交通との連携機能、車両稼働率を高めるための車両予約・割当最適化機能などによって、利便性と環境負荷低減効果の拡大、事業効率の向上を図ることの評価を行うという。