計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは2月3日、自社のガスクロマトグラフ(GC)「Agilent 7890B GC」向けに水素検知センサを発表した。

水素をGCのキャリアガスとして使用すると、高速分離や高分解能といったメリットが得られるが、安全性に課題がある。このため、ヘリウムガスが使われてきた。同センサをGC本体に内蔵すると、オーブン内の水素濃度が設定値を超えた場合、GCシステムを自動的にシャットダウンする。これにより、供給が不安定となっているヘリウムの代替ガスとして水素を使用する場合でも、GCをさらに安全に利用できるようになる。アジレントでは、同センサをヘリウムガス供給問題や価格高騰問題に対応するためのソリューションの1つとして提案していくという。

一方で、アプリケーションによってはキャリアガスを変更ができない場合もある。このようなケースに対しては、キャリアガス切替スイッチを提供していく。同スイッチは、GC「7890B」の「スリープ/ウェークモード」を利用することで、安価なガスに切り替えて効率良くヘリウム消費量を低減することができる。ヘリウムタンクの使用時間を延ばし、コスト削減に繋げることが可能。キャリアガスを変更する場合、メソッドの再検証が大きな障害になるが、ヘリウム消費量の低減においてはその手間を削減することが可能で、最大消費量を90%抑えることができるとしている。