NTTドコモは2月3日、日本初の大規模公開オンライン講座(通称:MOOC)の提供サイト「gacco(ガッコ)」を4月14日より開講すると発表した。NTTナレッジ・スクウェアや日本オープンオンライン教育推進協議会(JMOOC)と共同で運営し、同日より受講生の募集を開始する。

大規模公開オンライン講座(Massive Open Online Courses:MOOC)とは、Web上で誰でも無料で参加でき、大規模かつオープンな講義を提供する教育サービスのことで、修了者に対して修了証も発行される。米国を中心として2012年から主要大学と有名教授によるオープンオンライン講座が公開されており、世界中から1000万人以上が受講している。1月にはGoogleが「Google検索キーワードにみる「教育業界」のトレンド」で、MOOCなどのサービスが今後伸長するとの予測も立てている。

今回、開講する授業は東京大学や慶應義塾大学、早稲田大学の教授による3講座。東京大学教授の本郷 和人氏の授業が先陣を切って4月14日の開講を予定しており、その後も順次、講座を追加していく予定。

大学名 教授・准教授名 授業名 開講日
東京大学 本郷 和人教授 日本中世の自由と平等 4月14日
慶應義塾大学 村井 純教授 インターネット 5月19日
早稲田大学 栗崎 周平准教授 国際安全保障論 6月16日
北海道大学 重田 勝介准教授 オープンエデュケーションと未来の学び 7月

受講者は、10分程度の講義動画を1週間に10本前後視聴して自己学習や他の受講者との掲示板を通じたディスカッションができるという。

進行に応じて提示される選択式テストやレポートといった課題に取り組み、全ての講義を受講後、最終テストを受ける。修了条件を満たすと「修了証」を取得できるが、今後「『gacco』の修了証をキャリアの証明などに活用できるよう、企業や大学に対して働きかける」(NTTドコモ)としている。

なお、東京大学の本郷和人教授の講義「反転学習コース」は有料で提供する予定。これはオンラインで学習した内容を元に、対面で発展的な講義を行なうもので、MOOC上で提供するのは世界でも初めての試みだという。また、高校生を対象とした特別申込枠も設けている。

ほかにも多彩な授業の開講が予定されている