NISAが注目を集めていますが、投資益が非課税になる制度には確定拠出年金(DC)もあります。しかし、個人型のDC制度に加入しようと考える人は少ないようで、企業型DC制度への加入者は500万人に届こうかというのに、個人型の加入者は20万人弱です。


意外と広い加入要件
この理由の一つは、DC制度への加入要件が分かりにくいことによると思われます。個人型のDC制度に加入するための要件は思ったより広いのです。

(1) 20歳以上60歳未満の自営業者とその家族、学生など
(2) DC制度を持たず、厚生年金基金、確定給付企業年金などの加入対象者でない会社員の方 

 以上の方は加入できる可能性が十分あります。正確な加入要件は確定拠出年金制度のHP(※)をご覧ください。また、加入の可否を簡単に確認するには、加入資格及び掛金額(早見表)(※)を利用ください。


NISAにない「確定拠出年金制度」のメリットと魅力
DC制度には、NISAにない魅力がいくつかあります。一つは、支払われた掛金が全額所得控除の対象となり、所得税、住民税が軽減されることです。不確かな投資益より、毎年確実に軽減される税金の方が、長い間には意外と大きな金額になるものです。

自営業の方は、公的な年金が少ないため、代わりに貯蓄、保険活用、投資商品の購入などで準備しようと考えられることも多いと思います。しかし、これらの資金をDCへ振り向ければ、拠出金額分の所得控除ができ、節税が図れる上、投資商品などでの運用益も非課税になるのです。個人型の拠出限度額は月6.8万円、最大年間81.6万円の所得控除が受けられます

一人社長の方も、企業年金制度を持たない会社の社員の方も、同様です。拠出限度額が月2.3万円、最大年間27.6万円の所得控除が受けられます。社長の場合は、ご自分の判断で、企業型の確定拠出年金を導入し月5.1万円の拠出を行うことも可能です。

確定拠出年金の掛金額は、最低5千円から限度額まで千円きざみで設定することができます。掛金拠出の中断や再開はいつでもでき、掛金の金額変更は、年1回行うことができますので、その時々の資金状況によって掛金を柔軟に変更することもできます。

老後資金の準備を考えている方にとっては、個人年金保険や終身保険などで老後資金を準備するより、確実に有利な資金準備手段と言っていいでしょう。まずは、ご自分に加入資格があるか、確認してみることをお勧めします。(執筆者:川上 壮太)

【外部参照】
確定拠出年金制度のご案内(個人型確定拠出年金)
加入資格及び掛金額(早見表)(個人型確定拠出年金)