パナソニック溶接システムは1月7日、「アーク溶接ロボットマニピュレーターTMシリーズのロングアームタイプ(TM-1800)」を1月20日より発売すると発表した。同社は、同シリーズのスタンダードアームタイプ(1400mm)、ショートアームタイプ(1100mm)を2013年の4月に発売しており、今回新たに長尺・大型ワークに適用可能なロングアームタイプ(1800mm)を発売することで、TMシリーズのラインアップの拡充をはかる。

アーク溶接用ロボットマニュピュレーター ロングアームタイプ(TM-1800)の製品イメージ

同製品は、トーチケーブル内蔵型、外装型を統合した構造を併せ持ち、用途に合わせて自由に選択可能なマニピュレーターで、アーク溶接に特化したアーム構造による使いやすさや高い機能性などを特長としている。

具体的には、新開発の高剛性アーム構造に加え、駆動モーター容量と減速機定格をアップさせることにより、基本軸最大速度が従来機「TA-1800」と比較して16%向上したとしており、これによりタクトタイムを短縮することが可能となり、生産性向上に貢献できるとしている。

また、溶接ワイヤ用コンジットおよび溶接ケーブルを内蔵する独自の旋回構造を採用し、ロボットの周囲との干渉を低減する。さらに、旋回動作などによる溶接ワイヤ用コンジットの不要な動きを抑制することにより、安定したワイヤ送給を実現するという。

主な仕様は、リーチは最大1809mm、構造は6軸独立多間接型、最大許容可搬質量は6kg、据付姿勢は床置・天吊(天吊設置は、オプション仕様)、本体質量は約215kgとなる。価格はオープン価格で、月間生産台数は150台の予定。

同社は、長尺・大型ワークへの適用範囲を拡大し、高性能溶接電源による高速、高品位溶接を追求した「TAWERS(WGIII)」シリーズやフルデジタル溶接電源との組合せ(GIIIシリーズ)により、高品位溶接と生産性向上の両立を図り、アーク溶接ロボットの更なる普及を目指すとしている。