1月6日、楽天株式会社 代表取締役会長兼社長 三木谷 浩史氏は、グループ社員向けに年頭挨拶を行った。主な内容は以下の通り。なお、年頭挨拶は英語で行われた。

昨年は、東北楽天ゴールデンイーグルスの日本一や東証一部上場と楽天グループにとっても歴史的な1年となりました。良い形で新年を迎えることができ、大変うれしく思います。世界は劇的かつ急速に変化しつづけていますが、創業から17年を経過した楽天も大きく変貌を遂げてきました。

振り返ると創業の1997年から2000年までは楽天の「第一ステージ」で、企業文化を築き上げるとともに、「楽天市場」という他に類を見ないユニークなビジネスモデルを確立しました。2000年から2013年までは「第二ステージ」といえ、様々なインターネットサービスや金融サービスを含む「楽天経済圏」を形成するとともに、加速度的にグローバル展開を進めてきました。また2013年は、東証一部上場に加え、Viki社といった革新的なサービスを提供する企業も楽天グループに加わり、グローバルで3拠点の地域本社体制を確立しました。

この間、インターネットの技術革新は驚異的なスピードで進み、クラウドコンピューティングやスマートデバイスなどの台頭により、人々の行動やメディアのあり方、通貨の形式などあらゆるものが大きく変わり、ビジネスを取り巻く環境も激変しました。今や、インターネットは最も重要な社会インフラの一つとなっており、企業活動は会社がある場所や規模の大小を問わず、さらに自由なものになるでしょう。こうしたダイナミズムの中において、インターネット企業は収斂されていき、巨大企業同士の競争はより激しくなります。

2014年は「第三ステージ」のはじまりの年といえ、楽天グループは、eコマース事業に加え、金融事業、デジタルコンテンツ事業の3本柱による新しい「楽天経済圏」をグローバル規模で形成するべく、経営スピードを上げ、新しい価値を提供していく必要があります。グローバルで統一したミッション、ビジョン、行動規範をもち、最も高いイノベーション力と優れたオペレーション力をもって、世界のグローバル企業に伍してまいります。