Jack Dorsey氏

The Walt Disney Companyは12月23日 (米国時間)、Twitterの会長であり、SquareのCEOであるJack Dorsey氏を社外取締役に起用することを発表した。

Dorsey氏はTwitterの共同創設者の1人であり、同氏の「just setting up my twttr」というつぶやきが世界初のツイート送信になった。2009年にモバイル決済ソリューションを提供するSquareを設立。モバイルクレジットカードリーダーやタブレットを使ったPoSシステム、低く設定したトランザクション費用、モバイルマーケットプレースなどで、Squareは個人や小規模事業のビジネスチャンス拡大をサポートしている。

DisneyのCEO兼会長であるRobert Iger氏は「ジャック・ドーシーはソーシャルメディアとコマース分野で革新的な新ビジネスを起ち上げた才能のある起業家であり、彼がDisneyと取締役会にもたらす活眼は、われわれが長期的な戦略を立案する上で大きな価値になる」とコメントしている。

New York Timesなどの報道によると、Iger氏の2013年度の報酬は前年度比15%減の3430万ドルになる。同氏の報酬の90%以上はDisneyの財務成績によって決まる。Lucasfilmの買収、ディズニーランドリゾートの「カーズランド」の成功、映画「アベンジャーズ」のヒットがあった2012年度は、特別報酬が上乗せされて4020万ドルだった。2013年度は8%の増益を達成したものの、前年並みの伸びという目標を下回り、また話題性に乏しい1年になった。

しかしながら、Steve Jobs時代のAppleとの提携やPixarの買収など、Disneyに大きな変化をもたらしたIger氏の経営手腕を取締役会は高く評価しており、今年7月にDisneyは同氏が引退を15カ月延長し、2016年6月末までDisneyのCEOを続けることを発表したばかり。Dorsey氏の起用は、Iger体制の経営の継続をアピールするものになる。

なお、IT産業ではDorsey氏のほか、FacebookのCOOであるSheryl Sandberg氏、現在BlackBerryの暫定CEOを任せられているSteve Chen氏、Cisco SystemsのCTOだったJudith Estrin氏などがDisneyの取締役を務めている。