STMicroelectronicsは、スマートフォンをはじめとするモバイル機器内の厳しい環境に対応可能な3軸MEMS加速度センサ「LIS2HH12」を発表した。

現在のモバイル機器は、高い処理能力を要するアプリや超薄型設計により、温度変化や曲げ応力に対してより脆弱になっている。一方で、傾斜計、ジェスチャ認識、ゲーム、カメラの人工水平線、屋内ナビゲーション、拡張現実などの機能を搭載するため、これまで以上に正確性、安定性、および応答性を備えたモーション検知機能が求められている。

同製品は、安定した機械構造と信号処理回路を採用しており、薄型化が進むモバイル機器の厳しい熱環境下において、高い性能を維持できるという。また、2mm×2mm×1mmサイズのLGA-12パッケージで提供されるため、モバイル機器の基板レイアウトルールに対し、これまで以上に柔軟に対応でき、機器全体の小型化に寄与する。さらに、±2/±4/±8gで選択可能な検出範囲、16ビットのデジタル出力、内蔵温度センサ、I2C/SPIインタフェース、1.71V~3.6Vと広範な電源電圧、2個のプログラマブル割り込み発生器など、システム設計を最適化する機能を搭載している。この他、温度に対するゼロgレベルの変化は±0.25mg/C(標準値)であり、従来品と比べ、安定性が2倍に改善されている。加えて、曲げによって標準オフセット精度±30mgを逸脱する不良は、既存ソリューションよりも25%改善されている。

なお、価格は1000個購入時で0.90ドル。2014年第1四半期より量産開始の予定。

STの3軸MEMS加速度センサ「LIS2HH12」