凸版印刷と富士通は共同で、エネルギーマネジメント情報の活用によりビジネスを活性化させる次世代レコメンドシステムを開発したと発表した。

次世代レコメンドシステム イメージ

開発したシステムは、スマートメーターやHEMS(Home Energy Management System)などから得られる家庭の電力使用ログから生活行動を予測し、個人の購買行動やプロファイルデータと紐付けることで、新しいマーケティング手法を実現するもの。

凸版印刷はこれまで、北九州スマートコミュニティ実証事業などを通じて、数千世帯のエネルギーデータを取得。これらを詳細に解析し、生活の質を向上させる手法を検討してきた。

今回、家庭の電力使用ログと個人の購買履歴、プロファイルデータをもとにエネルギーマネジメント情報の活用によりビジネスを活性化させる次世代レコメンドシステムを開発。事業者は、生活者の属性・行動に合ったコミュニケーションによる新たなマーケティング活動を実現でき、生活者は、エネルギーの最適利用と、生活の質の向上が可能となる。

システムの特長は、スマートメーターやHEMSの電力使用ログを、多様なライフスタイルに適用可能な凸版印刷独自のアルゴリズムで分析することにより、生活者の行動を予測。効果的なタイミングでの情報配信ができ、生活者個人の購買履歴や趣味・趣向をデータベース化することにより、興味・関心に合った情報配信が可能だという。

本システム実証の第1弾として、北九州スマートコミュニティ創造事業において2014年1月14日から実施される実証実験にて、その効果を検証する。本実験は、実施期間を2014年1月14日から1月31日、実施地域を福岡県北九州市八幡東区東田地区、モニターとして約300世帯を対象に行われる。

実施目的は、「需要家(生活者)の生活の質向上に資するインセティブについて検討「経済効果や節電効果、およびスマートコミュニティにおける自立的なビジネスモデルの検証」。具体的な実施内容は、実施地域にて、スマートメーターを設置している世帯を対象に、節電につながる情報を配信する。

今後、凸版印刷は、エネルギーソリューション分野において、エネルギー情報を活用した次世代レコメンドシステムを用いた新しいマーケティング手法を検証。2015年度の実用化を目指す。