TRW Automotiveは12月3日(米国時間)、欧州市場の2種類のプラットフォームを対象に、クローズドループ制御による次世代車線維持支援(LKA:Lane Keeping Assist)システムの生産を開始したことを発表した。

LKAシステムは、ビデオカメラセンサからのデータと電動パワーステアリング(EPS)の統合により、ステアリングシステムを通じて短いカウンタステアトルクを発生させることで、車体が車線を逸脱することのないようにドライバーをサポートするもの。

従来システムでは、車体が車線マークに近づいたときにのみ起動し、カウンタステアトルクによって走行位置の修正をサポートしていたが、今回のシステムでは、ステアリングの角度をより緻密に制御することが可能となり、ドライバーはこのアシスト機能にしたがってハンドル操作をすることで、車体が車線マークに近づくことなく、車線中央を走行することができるようになる。また、従来システム同様、ドライバーはEPSシステムで発生したトルクをいつでも簡単に無効化することも可能だ。

なお、同社では、同システムについて電動パワーステアリングにより常にドライバーが車線中央を走行できる機能をサポートしており、完全な車線中央走行システムの実現に向けた第一歩として、半自動運転機能の基盤になるといえるとコメントしている。

クローズドループ制御を採用したTRWのLKAシステムのイメージ。ステアリングの角度をより緻密に制御し、車線マークに近づくことなく車線中央を走行できるようハンドル操作をアシストすることが可能となる