本田技研工業(ホンダ)のブラジルにおける四輪車の生産販売子会社であるHonda Automoveis do Brasil(HAB)は11月26日(現地時間)、サンパウロ州イチラピーナ市に建設される新四輪車工場の着工記念式典を開催したと発表した。

式典にはサンパウロ州知事をはじめ、政府当局者、地元関係者および取引先など、約300名が出席、ホンダからは社長の伊東孝紳氏が出席した。

新工場の稼働開始は2年後の2015年を予定しており、敷地面積580万m2の土地取得と設備購入、建屋建設費用を含めた投資額は約10億レアル(約430億円)で、年間生産能力は12万台、従業員数は約2000名となる。稼働開始時は、新型「フィット」を生産し、その後もグローバルで需要が高いフィットクラスの小型車で生産機種の拡大をしていく予定。製造工程のショートプロセス化や塗装工程に最新技術を投入することで環境への取り組みを進める他、最適な自動化技術の投入などにより、高効率な生産体制を目指すとしている。

同工場の稼働により、既存のスマレ工場と合わせたHABの年間生産能力は、現在の12万台から24万台に引き上げられる。また、南米の現地開発強化のため、現在スマレ工場内に建設中の新四輪研究所は、年内に本格的な活動を開始する予定で、ブラジルのニーズをもとに開発された、より多くの魅力的な商品を提供していく。ラインアップの拡充と倍増された生産能力で、さらなる販売拡大を図っていくとコメントしている。