リコーは11月21日、同社が推進しているビジネスの卵を探索するプロジェクト「TAMAGOプロジェクト」の第8弾として、タッチ式PCの画面上に思いついたアイデアを書き込んでいくことが可能なディスカッションツール「TAMAGO THE WAL」の提供を開始したことを発表した。

同ツールは、iPhoneアプリとブラウザアプリを組み合わせたもので、少人数でのディスカッションや1人で思想にふける人、無から何かを生み出すクリエイターやイベンター、研究者などの利用を想定しているという。

TAMAGO THE WALLの起動画面。何もしなくても即座に1枚目のページが開かれる

一般的にアイデアメモなどを思いついた瞬間に書き留める、という行為を行う場合、ノートなどを用いるが、そのページが増えていくと、それをどう整理していくか、という点が問題となりやすかった。同ツールでは、ページに書いた内容をリンクとして他のページに自由に貼りつけ、それをタッチすると、そのページに遷移するといった使い方が可能。例えば、マインドマップとして利用する場合、ホワイトボードのスペースの都合上、書ききれなくなったりするが、ある特定の事項に対し、リンクを作成し、その特定項目を別ページとして、深堀をしていくことが可能となる。

サムネイル(ページ)は最大40枚まで作成可能。これらを相互リンク的に組み合わせて活用することが可能

このリンクのイメージとしては、ホワイトボード上に何かを書き込んだ付箋紙を貼りつけていき、その付箋紙を選択すると、それがホワイトボードとして機能するといった感じだ。また、このリンクはサムネイルから好きなページに好きなだけ貼ることが可能となっている。

各ページに好きなだけサムネイルから別のページを貼りつけることが可能。貼りつけられたサムネイルの"→"マークをタッチすると、そのページに遷移する

また、データの保存は利用者のGoogleドライブ上に行われるため、インターネットに接続される環境であればどこでも利用することが可能。さらに大型のタッチパネルなどで、自分のアカウントにアクセスする場合、パスワードの漏えいなどが考えられるため、データの呼び出し、保存には手持ちのiPhoneにiPhoneアプリをダウンロードして、そこで操作とすることで、パスワードの漏えいリスクを低減している。

データの保存、呼び出しはQRコードをiPhoneアプリで読み込むことで行われる。データは各ユーザーアカウントのGoogleドライブに保存される。保存形式は、各ページがpngで、サムネイルやリンク情報などはjsonだという。ちなみにQRコードは毎回生成され、同じコードが表示されることはほぼない

なお、同ツールを利用するためには、インターネットに接続されたWindows PCが必要。WebブラウザはInternet Expolar 11(IE11)もしくはGoogle Choroe 31が動作確認済みで、同社ではIE11の利用を推奨している。また、iOS 7.0.3以降を搭載したiPhoneとGoogleアカウントがあれば、データの保存と呼び出を行うことが可能となる(推奨はiOS 7.0.4以上)。

右下の"?"アイコンは操作ヘルプ。といっても、これ一枚のみで、直感的に使うことが可能だ。ちなみに同ツールはAWSのサービスを活用して運用されている