本田技研工業(ホンダ)は11月19日、国土交通省主導で検討されている超小型モビリティの車両区分や欧州L7カテゴリなどの区分を視野に入れた、近距離移動用の超小型電気自動車(EV)「MC-β」を開発したことを発表した。

MC-βは、軽自動車よりも全長が約90cm短い超小型ボデながら、オフセットシートレイアウトの採用により、大人2人が快適に座れる空間とユーティリティスペースを確保しているほか、2輪車技術を応用したパイプフレームボディにより、軽量で高剛性のボディを実現している。また、外板には樹脂を用いることで大胆な造形を可能とし、フレンドリなデザインを具現化することに成功している。

さらに、最小回転半径は3.3mで、取り回しの良さと同社の電動車両らしいキビキビとした走りでさまざまな道路環境での快適な走行を提供することが可能だという。

充電は、AC100Vのほか、短時間充電を可能とする200Vにも対応。既存の電気自動車用充電スタンドを用いて充電することが可能となっている。

なお、同社ではすでに11月より熊本県、さいたま市、宮古島市の各自治体と共同で社会実験を開始しており、これに同車を順次導入し、各地域の街づくりや移動に関する課題に対し、社会システムとして求められる超小型モビリティの使い方やニーズの探索を行っていく方針としている。

サイズ(全長×全幅×全高) 2495mm×1280mm×1545mm
最高速度 70km/h以上
モーター出力 定格6kW/最大11kW
バッテリー リチウムイオンバッテリー
最大航続走行距離 80km以上
充電時間 AC100V:7時間以上、AC200V:3時間以下

MC-βの外観