ON Semiconductorは11月7日、都内で会見を開き、同社のビジネス概況ならびに日本での事業展開に関する説明を行った。

同社は1999年にMotoloraのディスクリート事業部門などが分離独立した半導体ベンダで、現在はロジックやCMOSイメージセンサなども幅広く手掛けるようになっており、2010年に三洋電機の半導体子会社であった三洋半導体を買収したことでも知られる。

同社日本法人であるオン・セミコンダクターの代表取締役社長である雨宮隆久氏は、「高効率なエネルギーソリューションの実現に向けたイノベーションを生み出すことに注力している企業」と自社を表現。「車載」「コンピューティング」「コンシューマ」「コミュニケーション」「工業/医療/軍用/航空」の5つの分野に向けた特徴のある製品を提供しているほか、全分野向けに汎用製品を提供することで、「日常使用されているすべての製品に、我々の製品が採用されている」と説明した。

同社の企業戦略と注力分野

ON Semiconductorが注力する「車載」「コンピューティング」「コンシューマ」「コミュニケーション」「工業/医療/軍用/航空」の5つの分野の概況

同社の2013年第3四半期の業績は7億1500万ドル。地域別にみると、日本を除くアジア・パシフィックが61%、日本が10%、北米が15%、欧州が14%となっており、販売先はチャネルが46%、ディストリビューションが45%、EMSが9%。アプリケーション別としてはコミュニケーションが18%、コンシューマ20%、工業/医療/軍用/航空20%、車載26%、コンピューティング16%としており、中でも「車載、スマートフォン/タブレット、パワーモジュール、LED照明の分野は成長をけん引する事業領域と見ている」(同)とする。

直近の2013年第3四半期の業績の概要

また、同社では、各地域にアプリケーションに特化したチームと、カスタマからのニーズに対応するためのソリューション・エンジニアリング・センターを有しており、日本でも東京に各カスタマからのアプリケーションニーズに対応するためのチームを配置して対応を図っているとするほか、三洋半導体の資産をそのまま継承しており、群馬にディスクリートやハイブリッドICなどのデザインセンターを、岐阜にデジタルLSI、アナログLSIのデザインセンターを、新潟に6インチウェハ対応工場をそれぞれ有している。特に新潟工場は2014年より、従来の三洋半導体製品だけでなく、汎用製品や応用製品などの製造も行っていく計画だとしており、一部設備増強なども行っていく計画だという。

三洋半導体の買収後、拠点再編などは行っているが、それでも国内に製造拠点を持つ数少ない外資系半導体ベンダであることに代わりはなく、新潟工場が担う今後の生産拠点としての役割に対する期待も大きい

このほか、日本では世界で4カ所しかない物流拠点の1つである「日本グローバル物流センター」を千葉県の成田市にDHLと協力する形で設立しており、「従来施設の10倍以上の規模(延べ床面積3万6000ft2)を有したセンターで、1日400万個の処理能力を持っているため、これにより日本のカスタマによりタイムリーに製品を提供することが可能になった」(同)とする。

同社のグローバルな物流拠点はDHLと協力して4拠点が構築されているが、そのうちの1つが日本の成田にある

「我々はカスタマの成功のために、日本でできることに注力しており、デリバリの強化や生産能力の強化を図っている。また、ディストリビューションパートナーなどとのサポートネットワークの強化も進めており、トータルの力として、革新的なテクノロジーを提供することで、カスタマの設計のチャレンジをサポートしていきたい」(同)と、あくまでカスタマあってのオン・セミコンダクターであることを強調した。

左が三洋半導体製品グループ代表取締役社長ならびに本社上席副社長兼ゼネラル・マネージャーを務めるMamooon Rashid氏、右がオン・セミコンダクターの代表取締役社長である雨宮隆久氏