英ARMは、ARMアーキテクチャをベースとした設計を容易にするための、双方向オンライン・プラットフォーム「ARM Connected Community(CC)」を発表した。

同プラットフォームは、開発者や設計エンジニアが協力し、アイデアや課題をともに検討したり、ARMやパートナー各社のCCチームから最新情報を収集したりするための拠点となるように計画されたもので、パートナー各社、ARMエンジニア、その他の開発者、フォーラム、ディスカッション、ホワイトペーパーや動画などへ一元的にアクセスすることができる窓口となる。

また、同プラットフォームは、「プレイス」と呼ばれる一連のサブコミュニティで構成されており、各プレイスでは、モデレーターが各分野のエキスパート、リーダー、開発者と協力してコンテンツを作成するとともに、コミュニティのメンバーとやり取りしてディスカッションの進行役を務める仕組みとなっている。

ARMでは、プラットフォームの第1段階としては、以下のプレイスに重点を置くとしている。

  • Android:Androidに対応した機器やアプリの開発者をターゲットとし、Android移植ガイド、リファレンス・プラットフォームの詳細、Linuxカーネル・データなどの情報を提供
  • Embedded:車載、産業、医療、家庭、農業用機器など、幅広い組み込み市場にわたるトレンド、製品、プラットフォームについて議論する場所
  • ARM Mali Graphics:最新のMali GPUツール、ドライバ、開発プラットフォームについて質問し、プロジェクトで協力したり、議論する場所
  • ARM Cortex Processors:ARM Cortexプロセッサに関するすべてを扱い、ARM開発の初心者から、実績ある開発者、設計者、SoCエキスパートまで参加する場所
  • Smart and Connected:ARMテクノロジーをベースとするモバイル、コンピューティング、ウェアラブル、コンシューマ・エレクトロニクスに焦点を絞った議論を行う場所
  • SoC Implementation:SoCの計画と設計について掘り下げ、設計と実装、技術的な課題、製造プロセス、フィジカルIPなどについて意見を交換する場所
  • ARM and Keil Tools:ソフトウェア開発フローの各段階に必要なソリューションをすべて提供するソフトウェア開発ファミリを扱う場所。ARM mbe開発プラットフォーム、DS-5組み込み開発ツール、Kei MDK-ARMソフトウェア開発環境などが含まれている
  • 中文社区:中国語のコミュニティ。ブログ、ディスカッション、動画、ホワイトペーパーなど、すべて簡体中国語で提供し、中国の開発者コミュニティによるARMアーキテクチャベースの設計を支援する
  • News:ARMとARMエコシステムに関するニュースやイベントの情報センター
  • Find a Partner:パートナー・ディレクトリには、ARMアーキテクチャベースの製品のバリューチェーンに沿ったソリューションを提供する、全世界で1000社以上の提携企業のプロフィールや製品ファミリ情報が登録されている場所

なお、コミュニティの閲覧は誰でも可能だが、参加して発言するには登録が必要だという。