東京都・銀座の「ギャラリー小柳」は、日本を代表する電子音楽作曲家であり、アーティストとして国際的に活躍する池田亮司の個展「systematics」を開催する。開催期間は11月1日~12月21日(日・月・祝休み)、開場時間は11:00~19:00。入場無料。

Ryoji Ikeda systematics [no.1-1] 2012 punched tape for vintage computer, light-boxed frame 5.9x103cm (c)Ryoji Ikeda / Courtesy of Gallery Koyanagi

同展は、2012年にカナダ・モントリオールのギャラリー「DHC/ART」にて開催された大規模な個展で発表した新シリーズ「systematics」を日本で初公開するものだ。草創期のコンピュータで使われたパンチカードや自動演奏ピアノのピアノロール、さらにマイクロフィルムやマイクロフィッシュまで、かつてのデータの記録媒体を精緻なライトボックスに収め、考古学的に展観する。

また、11月3日には「dataplex」、「test pattern」に続く三部作として、5年ぶりの新作ソロアルバム「supercodex」をリリース。この作品によって、2005年にスタートした「音のデータ」と「データの音」の間にあるポテンシャルを探求するプロジェクトがいよいよ完結する。そして11月8日、9日に世界初演となるライブセットを渋谷のWWWで披露する。

なお、池田亮司は1966年岐阜県生まれの電子音楽作曲家、ビジュアルアーティストで、現在はパリを拠点に活動している。音そのものの持つ本質的な特性とその視覚化を、数学的な精度と徹底した美学で追及し、ライブパフォーマンスやインスタレーションなど、さまざまな方法で展開。視覚メディアとサウンドメディアの領域を横断して活動する数少ないアーティストとして世界中から注目を集めている。