Maxim Integratedは10月9日(米国時間)、プリロードされたファームウェアを備えた小型、絶縁型エネルギー測定チップセット「MAX78700/MAX78615」を発表した。

高電圧AC(またはDC)測定を機器設計に組み込む場合、エンジニアは電力メーターと同様に、異相間で絶縁を保つ必要がありますが、従来これには大型の電流センサが用いられてきた。しかしながら、他のほとんどのシステムでは、安全規格に適合するために、システムの他の部分から完全なガルバニック絶縁されることが多くの場合求められることとなり、追加の絶縁部品が必要になり、システムのサイズとコストの両面で不利になっていた。

同チップセットは、アナログドメイン向けマルチチャネルA/Dコンバータの「MAX78700」とデジタルドメイン向けプロセッサ「MAX78615」間に独自の絶縁型インタフェースを集積しているため、1つのパルストランスのみでこれらの課題に対処することができる。そのため、サイズ、複雑性、およびコストの削減が可能になると同社では説明する。

また、同ソリューションには不揮発性メモリおよびプリロードされた特定アプリケーション向けファームウェアが含まれているため、任意のシステムに容易に統合することができる自律的な測定サブシステムを提供することが可能であり、同社ではソーラーインバータ、データセンター、屋外照明、再生可能エネルギーシステム、およびスマートグリッドアプリケーションなどに最適だとしている。

なお、MAX78615は、小型、24ピンTQFNパッケージで、一方のMAX78700は、小型、10ピンμMAXパッケージですでに量産出荷がはじまっているという。

Maximの絶縁型エネルギー測定チップセット「MAX78700/MAX78615」の利用イメージ