猫のしっぽは口ほどに物を言います。犬がしっぽを使って喜怒哀楽を伝えるように、猫のしっぽも感情のバローメーターになっていることが多いのです。

■猫のしっぽの仕組み

猫のしっぽは、尾を支える18個の尾椎と前後左右に動かす4つの筋肉に、細かな動きを司る8つの筋肉から構成されています。猫の種類によって、長かったり短かったりと様々な種類があり、形状によっては10種類程あります。日本猫のしっぽは一般的に短いものが多く、国内でよく見かけるボブテールと呼ばれるものは6センチ程度です。

■しっぽの役割(身体編)

猫は動いている時の身体のバランスをしっぽで取ると言われています。猫科のチーターは獲物を追いかける時の急なターンの際、グルグルとしっぽを回してバランスを取ります。猫も走る時やジャンプをする際はしっぽをうまく回して使いますし、高所から飛び降りる時はしっぽをグッと高く上げて、塀の上を歩く時はピンと伸ばしてバランスを取ります。

■しっぽの役割(感情編)

猫のしっぽは感情をとても上手に表現します。しっぽをピーンと立てて擦り寄って来る時は、母猫にべったりだった子猫時代の甘えたい気持ちを表しています。これは信頼できる相手にだけ見せる愛情表現とも言われています。

反対に恐怖や怒りに駆られて緊張している時は、タヌキのようにしっぽを膨らませます。全身の毛やしっぽを逆立てて自分を大きく見せることで、相手に対して「自分は強いんだ」と誇示しているのです。

逆に、しっぽを股の間に挟んでいる状態では、自分を小さく見せて敗北と服従を示しています。強敵に会って恐怖心を感じている時や、雄猫同士のけんかに負けた時などに見られます。ちなみに、しっぽを大きくブンブンと左右に振っている時は、猫がイライラして怒っていることが多いのでそっとしておいてあげましょう。

■しっぽの役割(活用編)

バランス取りや感情表現以外にも、しっぽには色々と役割があるようです。猫は寒さに弱い動物ですので、冬の寒い時期はしっぽをマフラーのように首に巻きつけて暖を取ります。更には、しっぽにある臭腺を使ってマーキングも行います。猫が何かにしっぽをこすったり巻きつけている時は、自分の縄張りや所有権を主張しているのです。

■猫は自分のしっぽが大好き

猫は自分のしっぽでよく遊びます。真剣にしっぽを追いかけてクルクルと回っていたかと思うと、今度は狙いを定めて飛びかかったり。まさかおもちゃと勘違いしてるのかしらと心配にもなりますが、猫は賢い生き物。彼らは自分のしっぽだと分かった上で、敢えてそれを遊び道具として使っているのです。

■猫のしっぽはナイーブ

猫のしっぽは脊髄と直結していますので、痛みを感じやすいです。しっぽを強引に引っ張ると、内臓に障害を起こしたり脊髄損傷で後足に障害が出る可能性もあります。遊びながらしっぽを掴んで引っ張ったりすることは絶対に止めましょう。