コピーライター、エッセイスト、作詞家でもある糸井重里さんが1998年に立ち上げたWebサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」(通称:ほぼ日)からうまれたダイアリー「ほぼ日手帳」が、今年で発売から13年目を迎えた。

ほぼ日手帳は、仕事専用のビジネス手帳でも、プライベートをつづる日記でもない自由度の高い手帳。今は複数のタイプの手帳が発売されているが、基本(オリジナル)は1日あたり1ページのスペースが設けられた紙の手帳にカバーをかけて使う。カバーのデザインは毎年新たなものがリリースされていて、クリエイターとのコラボレーションも多く行われている。

今回は「ほぼ日手帳2014」の発売にあたり、この手帳に関わるクリエイターのことや、糸井さんがシャープペンシルでメモを取る理由、そしてクリエイターに役立つメモの取り方など、クリエイションの"過程"にまつわるエピソードをうかがった。

糸井重里
1948年11月10日生まれ。東京糸井重里事務所 代表取締役 社長。1998年にWebサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を立ち上げ、毎日コンテンツを更新し続けている。著書に「ぽてんしゃる。」、「ボールのようなことば。」など。

――「ほぼ日手帳」は毎年あたらしいカバーをリリースされていますが、今年のラインナップには岡本太郎さんやひびのこづえさんなど、クリエイター色が強いように思えます。こういったコラボカバーの実現の経緯について教えてください。

僕の場合、まず人ありきなんですね。その人のことが好きになってから、ああ、この人に作品をぜひ作ってもらいたいなって考えます。そういった流れで「ほぼ日手帳」の話をすると、幸いなことにみなさん「(ほぼ日手帳のデザインを)やってみたかった!」っていってくださるんです。

こづえさんのくまの形をしたカバーも、「ああいうものを作ってください」と言ったわけではなくて、結果としてこのデザインになって、そして僕も気に入ったんです。だからあとは(カバーの売れ行きなどについて)腹をくくる、みたいな感じですね。

――今回のほぼ日手帳の中で、特にお気に入りのデザインはありますか。

どれも素敵だけれど、荒井良二さんのカバー「いつでも話を聞きますよとロバが言います。」は圧巻でした。お客さんにすごく伝わりやすかったんだろうな。ぱっと目を引いて、あっというまに売り切れちゃったものね。

荒井良二さんのカバー「いつでも話を聞きますよとロバが言います。」。すぐに売り切れる程の人気を受けて再販が予定されている

――デザインといえば、「ほぼ日手帳2009」からは、方眼のサイズの見直しなど、佐藤卓さんによる全体のリニューアルが行われました。リニューアル以前と以後では、やはり何か変わったところはありますか?

はい、(佐藤)卓さんのリニューアルからはさらに整理もしやすくなり、土台から使いやすくなったと思います。土台がよくなったので、さっきお話したようなコラボレーションのような冒険もやりやすくなりました。