岡山大学は9月25日、骨形成促進因子として知られる「CCN2(肥大軟骨細胞特異的遺伝子産物24(HCS-24)や結合組織成長因子(CTGF)と同一の分子)」を軟骨特異的に過剰発現するトランスジェニックマウスを作成し、それを老齢化するまで飼育、その関節軟骨を調べた結果、老化に伴う自然発症型の変形性関節症がまったくみられなく若々しい関節軟骨であることを確認し、CCN2に関節軟骨の老化防止作用があることを明らかにしたと発表した。

同成果は、同大大学院医歯薬学総合研究科口腔生化学分野の滝川正春 教授、服部高子助教らによるもの。詳細は米国のオンライン科学雑誌「PLoS One」に掲載された。

CCN2は、CCN1~6の6つの分子種からなるCCNタンパク質・遺伝子ファミリの一員で、同ファミリは、CCN5がC末モジュールを欠落する以外4つの特徴的なモジュール構造を持つ、システインに富む分泌タンパク質となっており、各モジュールが種々の細胞外マトリックス、増殖・分化因子、その受容体などに結合し、多彩な作用を発揮することが知られている。その中でもCCN2は、骨・軟骨の調和ある再生作用を示す一方、通常発現していない軟組織での異常な発現は、その強力なマトリックス合成促進作用から、種々の線維症を引き起こすことが示唆されており、その治療薬開発の標的としても注目されている。

これまでの研究グループの取り組みから、CCN2には調和ある組織再生作用があることが報告されてきた。今回の成果により、トランスジェニックマウスでも関節軟骨にCCN2を長期に発現させることで関節軟骨の機能を老齢化にいたるまで長期に維持できることが判明したことから、研究グループでは、将来、CCN2が変形性関節症の予防ならびに治療の新たな標的となる可能性が期待されるようになったとコメントしている。