東海旅客鉄道(JR東海)は9月18日、中央新幹線の東京都・名古屋市間における環境影響評価準備書を公開した。

リニア新幹線の最高設計速度は505km/hで、最終的に大阪市までの延伸を予定している。JR東海では、2045年の全線開通までに総工費9兆300億円を要すると試算しており、同社が全額負担する。

計画によると、路線延長は286kmで地上部40km、トンネル部が246kmと騒音対策などで8割以上がトンネル区間となる。また、このうち42.8kmは、現在実験に利用されている「山梨リニア実験線」となっている。

東京～山梨間路線地図

静岡～愛知間路線地図

ターミナル駅は、東京都が品川駅の地下に、名古屋市では名古屋駅の地下に建設される。

東京都ターミナル駅

名古屋市ターミナル駅

中間駅は神奈川県相模原市のJR橋本駅付近、山梨県甲府市大津町付近、長野県飯田市上郷飯沼付近、岐阜県中津川市千且林付近に設置される予定。なお、中間駅のうち山梨県と長野県、岐阜県は地上駅が設置される。

中間駅(地上)

中間駅(地下)

車両基地は、関東車両基地(神奈川県相模原市緑区鳥屋付近、約50ha)と中部車両基地(岐阜県中津川市千且林、約65ha)の2カ所が設置される。中部車両基地については、工場機能も含まれる。

車両基地概要

付帯施設では、変電施設が10カ所、保守基地が8カ所(保守用の車両留置施設を含む)、そして都市部では大深度(約40m)の深さに駅やトンネルが設置されることから、非常口が約5km間隔で首都圏に9カ所、中部圏に4カ所設置される予定となっている。