シーメンスPLMソフトウェアは、各業界に特化した新しいソリューション・シリーズ「Industry Catalyst Series」を発表した。

同シリーズは、同社のオープン・ビジネス・モデルに則って、同社製品と複数の他のPLM製品を組み合わせることで、PLMの導入を容易にし、特定の業界のニーズを満たすことを目的に、各業界固有のベストプラクティスのガイド、テンプレート、ソフトウェアをあらかじめパッケージとして提供するもので、これにより、PLMへの投資効果を高め、その実現を速めるようことが可能となり、最新のPLMテクノロジーの導入の加速と、それに伴う価値創出を加速できると同社では説明している。

また、これまで多くの企業がPLMテクノロジーとそれが実現するプロセスを通して生産性と効率性を向上させてきたが、その一方で、コストの問題や標準のPLMテクノロジーを自社特有のプロセスやデータ構成、ワークフローなどにカスタマイズできないといった問題から、PLMソリューションの全面導入や既存のPLMシステムに必要な最新テクノロジーの追加を迅速に進められない企業も多く存在していたが、同シリーズを活用することで、そうしたビジネスの混乱を最小化することが可能になるとも説明している。

主に以下の3つのコンポーネントにて構成されているという。

  1. 業界ベストプラクティス:特定の業界の製品ライフサイクル全体にわたるベストプラクティスとベストプロセスの参照となるデジタル・ガイト/テンプレート・セット
  2. 導入アクセラレーター:製品の選択方法、システム設計における意思決定方法、製品の構成手順、導入に当たってのベストプラクティスなど、特定の業界に向けた推奨セット
  3. 各業界に合わせたオープンで構成可能なソリューション・コンポーネント:PLMソリューションのインタフェースや機能をカスタム・プログラミングすることなく簡単に制御できるソフトウェア・コンポーネント

なお、同シリーズに含まれる各種ソリューションは、自動車、エレクトロニクス、コンシューマ製品、船舶、エネルギー、産業機械、医療機器、航空宇宙などのさまざまな業界に特化したもので、その詳細については今後、数カ月以内に発表される予定だという。

また、複数のPLM製品を連携することに加え、デジタル製品開発のためのNX、デジタル製品ライフサイクル管理のためのTeamcenterポートフォリオ、デジタル・マニュファクチャリングのためのTecnomatixポートフォリオ、テストおよびメカトロニクス・シミュレーションのためのLMSソフトウェアなど、同社が提供する各種エンタープライズ向けPLMソフトウェア製品との連携も可能だという。