我々はさまざまな騒音に囲まれて暮らしている。その中でも強い騒音にさらされるのが交通機関の中にいるときだ。遮音性の高い密閉型ヘッドホンやイヤホンにもノイズを抑える効果はあるのだが、根本的な解決にはやはりノイズキャンセリングヘッドホンということになる。
アクティブ型のノイズキャンセリングシステムは、ヘッドホンに搭載されたマイクで外来ノイズを拾って、それと逆位相の音を流すことでノイズを相殺するというものだ。1980年代後半にボーズが航空機向けヘッドセットに初採用している。
ボーズが8月26日に発売する「QuietComfort 20」は、同社としては初となるデジタルノイズキャンセリング機構を搭載したインナーイヤータイプのイヤホンだ。
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今回、発売前のQuietComfort 20をお借りしたので、特にノイズキャンセリング能力がどの程度の効果を持っているのかを中心にレポートしてみたいと思う。
QuietComfort 20の概要
QuietComfort 20は、大きく分けると、イヤホン本体、コントロールモジュール、マイク付きリモコンの3つの部分から構成されている。イヤホンのハウジングには、デジタルノイズキャンセリングのための集音マイクが装備されている。
イヤーチップには、装着性を向上させるための"ウイング"が一体化した「StayHear+チップ」を採用。アクティブとパッシブ両方のノイズキャンセリング効果により、強力に外来ノイズを減衰させる(パッシブ型は、形状などによる物理的な遮音を行うもの)。
コントロールモジュールには、電源ボタンと充電用のmicro USBポート、オーディオ機器と接続するためのコードを装備。電源/バッテリーとモードの2つのインジケーターも配置されている。
オーディオ機器との接続のためのコードは5cmほどの長さしかないため、据え置き型の機器には使いにくい場合もある。プラグはφ3.5mmの4極タイプだ。
マイク付きリモコンには、スマートフォンをコントロールするためのリモコンと通話のためのマイク、そして、通常のノイズキャンセリングモードと「Aware」モードを切り替えるためのボタンが配置されている。Awareモードは、人の声などは減衰させずに、ノイズだけを抑えるモードだ。
なお、QuietComfort 20には、Android OSを採用するスマートフォンなどで使用するための「Quiet Comfort 20」と、iPhone/iPad向けの「Quiet Comfort 20i」の2モデルがあり、それぞれで、リモコンのボタンや操作できる機能は異なる。
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