テクトロニクス社は7月24日、23/25/33GHzの各周波数帯域向けに、デジタル/アナログ回路のデバッグ用に強化されたミクスドシグナルオシロスコープ「MSO/DPO70000DX」シリーズを発表した。また、33GHz帯に対応し、低電圧信号、ハイスピードシリアル信号やRF信号測定向けに、高感度、低ノイズ性能を備えたオシロスコープ用TriModeプローブ「P7600」シリーズも同時に発表した。

「MSO70000DX」シリーズは、16のデジタルチャネルで80psのタイミング分解能を有しており、4つの広帯域チャネルでハイスピードDDRメモリのアナログ検証を行いながら、シリアルバスのロジックまたはプロトコル性能に関して、リアルタイムで正確なフィードバックを得ることができる。また、豊富なアップグレードオプションを用意しており、周波数帯域のアップグレード、製品のコンバージョン、トレードアッププログラムなどにより、ニーズに変化があった場合でも、投資を無駄にすることがない。例えば、アナログチャネルのみの「DPO70000DX」シリーズは、必要に応じてインストールキットを使ってデジタルチャネルを追加することができる。

MSOでは、23/25/33GHzの各周波数帯域をラインアップしており、ロジックアナライザのiCapture機能との組み合わせによるデジタル、アナログの同時取り込み機能を備える。同機能により、プローブやコネクタを切り替えることなく、「MSO70000DX」シリーズのデジタルチャネルに接続された、16の信号から任意の信号のアナログ特性を素早く検証することができる。

MSO/DPOの両モデルとも、最大電圧設定において600mV/div(6Vフルスケール)の広いダイナミックレンジを備えている。これは、「70000D」シリーズの5倍以上の性能となる。最大レコード長は、2チャネル使用時に従来比4倍の1Gポイントとなっている。プロセッサの処理速度も改善されており、長いレコード長でもすばやくデコード可能。さらに、波形取り込みレートは30万波形/秒以上をサポートしている。

一方のTriModeプローブ「P7600」シリーズは、3.48mV/divの優れた感度を実現した。リモートヘッドアーキテクチャの採用によって、入力信号までの最短の経路をとることができるため、低ノイズ性能を実現している。TriMode設計により、1回の同軸接続またははんだ付け接続で、差動測定、シングルエンド測定、コモン・モード測定が簡単に実行できる。

テクトロニクスのミクスドシグナルオシロスコープ「MSO/DPO70000DX」シリーズ