ヤンマーは7月8日、ソリマチと、農業におけるICTサービスの提供について業務提携することを決定したと発表した。

今回の協業により、ヤンマーが提供する農業機械の稼動情報管理システム「スマートアシストリモート」と、ソリマチが提供する農業クラウドサービスである「フェースファーム生産履歴」が連携し、農業経営の見える化、効率化に役立つサービスの提供を開始する。

「スマートアシスト」は、農業機械一台ごとの、位置情報、稼動状況、マシンコンディションなどのデータをリアルタイムに把握し、機械の状態を見える化する遠隔管理サービス。ヤンマーの農業機械(トラクター、コンバイン)に搭載されたGPSと通信端末から位置情報や稼動機情報を遠隔管理センターに送り、稼働状況やコンディションを把握する。

一方「フェースファーム生産履歴」は、クラウドを活用した農業生産履歴システム。パソコンやタブレット端末、スマートフォンからも毎日の農作業を入力し、栽培実績データの記録、圃場ごとの生産性分析、次年度の栽培計画などが行える。また、グーグルマップ航空写真から自分の水田・畑を指定して栽培実績を入力することもできる。

今後、両社が目指す新たな方向性は、農業生産性の見える化、農業経営の見える化。具体的な展開は、農業生産のインプット(燃料、肥料など)・アウトプット(収穫量など)のデータを連携し、農業生産のバラツキやコストの無駄を低減できるシステムへと進化させ、さらに、コストだけでなく品質まで含んだ農業経営に対して的確な意思決定ができる情報を提供する。

農業生産性の見える化、農業経営の見える化を目指す

両社は、7月1日から全国展開を始め、ソリマチフェースファームも、今後ヤンマーが自社の顧客に紹介していく。

ソリマチが7月5日にリリースしたフェースファーム生産履歴は、年間利用料31,500円。ただしソリマチクラブに加入しているユーザーは無料、ヤンマーのスマートアシストユーザーは年間利用料21,000円で利用できる。