IDC Japanは6月13日、2013年第1四半期における国内の単機能/複合機プリンター市場動向を発表した。

単機能/複合機を合わせたインクジェットプリンターの総出荷台数は前年同期比-18.5%の105万台、単機能レーザープリンターが同-8.9%の24万7000台と大幅な減少となった。一方、レーザープリンター複合機は同+6.3%の21万4000台と唯一のプラス成長を果たしている。

IDCは、インクジェットプリンターが-18.5%の大幅な出荷台数減少となった理由について、前年同期に大量出荷が行われたことが挙げられるという。

2011年秋にタイで起こった大洪水の影響で供給不足となったキヤノンが、前年同期に供給力が回復、大量出荷を行ったことで、その他メーカーも対抗して出荷台数を増やしたという。このような要因で大幅な増加となった前年に比べ、今年は大きく出荷を伸ばす要因がなく、減少幅が拡大したとみられている。

単機能レーザープリンターは、置き換え需要が伸びなかったほか、複合機に需要が移った影響により大きく減少したという。第1四半期は国内企業や官公庁が決算期であることが多く最大の需要期となっており、同社では「2013年通年でも昨年度実績に至らないことが予測される」としている。

レーザープリンター複合機は、IDCが調査を開始した2003年以来最高の出荷実績を記録したという。同社は、シャープが大手コンビニエンスストアのA3カラーレーザー複合機の置き換えを実施したことや、メーカーの新型機投入、活発な販売促進活動によってA3カラーレーザー複合機の出荷が大きく伸びたことが主な要因と分析している。

第2四半期以降は上記の特殊な要因がほぼなくなるため前年同期比で大きな増加は見込めないものの、新製品の発表、発売が続いていることもあり、少なくとも大きな下落はないとしている。