QNX Software Systemsは6月13日、ISO 26262自動車セーフティ向け新規プログラム「QNX Automotive Safety Program for ISO 26262」を発表した。

同プログラムは、デジタル計器クラスタ、先進運転支援システム(ADAS)、ヘッドアップディスプレイなど、機能安全要件がある製品において、規格認可の取得、安全性が不可欠なシステムおよび車載ソフトウェアの開発を支援する。

ISO 26262は、自動車における電気、電子、およびソフトウェアベースのコンポーネントの安全性ライフサイクルを定義する国際規格。同規格のベースとなっているIEC 61508規格と同様、ISO 26262は危険な操作状況のリスクを評価し、故障のリスクを削減する安全策の定義に使用される。

「QNX Automotive Safety Program for ISO 26262」は、ISO 26262対応システムの開発に必要なセーフティ情報を提供する。主な要素として、QNX Neutrino RTOSセーフカーネルに基づくセーフティケースのサンプル、リアルタイムOSベースのシステムのためのセーフティクリティカル設計に関するガイドライン、QNXベースの車載用SEooC(Safety Element out of Context)を使用する際の特性機能安全性要件などが挙げられる。SEooCは、特定の車両システムを前提にせずに開発され、事前に適格とされた安全性エレメントとなっている。

同プログラムでは、QNXによるプライオリティサポート、機能安全性を備えたシステムを構築する際に必要とされる、推奨される実務についてのトレーニング、エンジニアのための詳細なQNX OSトレーニングが提供される。また、プログラム参加者に対し、それぞれのシステム要件に対応するコンサルティングも行っている。同プログラムは柔軟な対応を念頭に企画されており、OS技術や機能安全性の専門知識のレベルに応じてカスタマイズすることができる。

「QNX Automotive Safety Program for ISO 26262」は、2013年第3四半期より特定の自動車メーカーに提供される。