『金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?』

ライブドア元代表取締役CEO・堀江貴文氏のビジネス書『金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?』(発売中 1,260円 徳間書店)が、発売日の4月26日から約2週間で重版が決定するなど、若い読者を中心に大きな支持を得ている。

本書は、2013年3月27日に仮釈放された堀江氏の新刊。基本は、堀江氏が2010年2月に開始し、収監中もスタッフの力を借りて世に発信し続けてきたメールマガジン『堀江貴文のブログでは言えない話』がベースであり、その中のコンテンツを編集・再構成。メールマガジン内の「ビジネスモデル教えちゃいます塾」と「Q&A」のコーナーを中心に、内容のテーマに沿わせ、第1章「1980年以降に生まれた君へ」、第2章「ネット社会の向かう未来」、第3章「本気で金持ちになりたいか?」、第4章「本当に幸せなライフスタイルとは?」、第5章「ホリエモン出所後の日本を考える」の全5章で構成。獄中という状況を感じさせない未来を見据えたビジネスアイディア、それを実現するためのメソッドなどが詰め込まれた、若者のためのビジネス書に仕上がっている。

各項目ごとには、堀江氏の旧知の西村博之氏、夏野剛氏、藤沢数希氏、船曳建夫氏が解説を寄せ、堀江氏は本書の中で「収監中のメールマガジンは、刑務所の発信制限のため、深い部分まで語ることができない歯がゆさもあったが、この4人の明晰な解説が、私の伝えたかったことを、見事に保管してくれた」「認識を新たにした部分も少なくなかった」と称賛。その中で西村氏は、今回のQ&Aすべてに目を通したと前置きしつつ、「傾向的に、堀江さんに質問する人たちは向上心が高い反面、自分で満足する結果を出せていない人たちが多い気がする」と堀江氏のメルマガ読者を分析している。

以下、そのQ&Aから一部抜粋してご紹介。


Q.異業種交流会に行くのは意味がないと堀江さんは言います。私は株投資を考えていますが、これからどんなビジネスや企業が伸びるとかの情報を集めるのは、そういう場なのかなと思うんですけどどうでしょうか?

A.堀江氏:そういうところに行く奴らって、みんな、そういう考えなの。だから意味ある情報が少ない。むしろ、ビジネスとか金儲けのことを考えない場、それこそ合コンとかの方が役に立つよ。楽しいし一石二鳥。


Q.最近、他部署から異動してきた上司のものの言い方や高圧的な態度に大変ストレスを感じています。感情的で、すぐ不機嫌になる上司にはどう対処したらよいのでしょうか? 異動願を出したり転職するのは、自分の培ってきた専門性がもったいないのでできません。

A.堀江氏:その気持ちわかるわ~(理由は察してください)。とにかく、「ハイ」、「わかりました」と言っておく。そういう人は怒っているのもすぐに忘れるから。しかも、部下が気に病んでいるとか、これっぽっちも思ってないから。つまり、あなたに対して敵意があるわけではなく、単なるストレス発散手段なだけ。ワンワン吠える犬だと思えば気にならなくなるよ。ま、俺なら会社辞めるけどさ。刑務所は逃げ場ないからツライよー。


本書の発売記念イベントに登場した堀江貴文氏(左)と船曳健夫東大名誉教授

本書にはこのほか、「長野刑務所からの手紙」と題したあとがき、仮釈放後に執筆した「はじめに」と「あとがきのあとがき」なども収録されている。なお、5月31日には本書の記念イベントも行われ、堀江氏はその中で「人を見て羨ましいなと思っても、足を引っ張ろうとは思わない。嫉妬すると、負のオーラに沈んでいってしまう。我慢してプラスの感情に変えていくしかない」と持論を語っている。